新しい資本主義を岸田内閣が唱えているが、どうも分配のことのようだがまだ、明確ではない。先日、日経にスペインのビジネススクールホイカンプ学長が新しい資本主義とはステークホルダー資本主義のことで、「企業にとって株主は大切だが顧客、従業員、社会などのステークホルダーを考慮しなければならない」との論を主張していた。
かつて、マクドナルドが危機に陥った時、ブログで書いたことを思い出した。以下ブログの抜粋
カサノバ社長が取った再建策は特に目新しいものではなく、時間があれば店に出向いて顧客と接することで顧客のニーズを掴み、新製品開発につなげたことと、顧客に接する従業員は社の「人材」として重視し、チームワークにより一体化を図ったことだ。そしてそれぞれのコミュニケーションを絶えず絶やさないことを強調していた。「顧客」と売り手の「人材」こそがカサノバ社長の経営の基本で、世間の信用を取り戻したわけだが、これは近江商人の家訓「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」の精神に通じるものがある。
温故知新という言葉通り、近江商人の三方よしとは「従業員である売り手・顧客である買い手・世間である社会全体のことを考えて商売をすべし」ということで、このホイカンプ学長の唱えるステークホルダー資本主義と殆ど同じだ。