行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

インフレ(物価高)が個人消費に打撃開始

2024-11-13 23:30:07 | スポーツ
9月の2人以上の世帯の平均支出額は287,963円、家計支出は自動車購入の減少と消費者が価格上昇の中で食品支出を削減したことで打撃を受け、前年同月比で実質1.1%減少し、2ヶ月連続で減少した。運輸・通信支出は11.8%急落し、4カ月連続で減少した。住宅への支出も3.4%減少した。
支出の約30%を占める食品への支出は変わらないが、消費者はより高価な豚肉の代わりに鶏肉を購入することで節約を求めた。

また、2人以上の勤労者世帯の平均月収は、春闘で5%賃上げしたが、9月には実質ベースで1.6%減の493,942円となり、手取り収入にあたる可処分所得は402,605円となり、前年同月比で5カ月ぶりに減少した。社会保険料の負担増加が響いた。
保険料負担が重い勤労者世帯の消費支出は実質で3.9%減と、2人以上世帯の1.1%減に比べると消費が弱く、5ヶ月連続で実質減少となった。

長いデフレからのインフレ物価高は、ここへ来て消費者の消費態度を徐々に節約志向へと変え、国内総生産(GDP)の半分以上を占める個人消費に影響を与え始めた。米国で経済が順調にも拘わらず現政権側候補ハリスがトランプに敗れた背景の一つがインフレであったことだ。日本でも「手取りを増やす」というスローガンが流行っているが、物価高に負けない実質可処分所得を増やす多角的視野からの政策を考える必要に迫られている。


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