行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

2020年、コロナパンデミック下の雇用と賃金は?

2021-11-23 17:56:10 | 労働

国税庁が毎年発表する民間給与実態統計調査からコロナ感染2020年の実態を見ると、給与所得者数は、5,245 万人(対前年比 0.2%減、10 万人の減少)で、やはり減少している。その平均給与は 433 万円(同 0.8%減、33 千円の減少)となっている。
男女別にみると、給与所得者数は男性 3,077 万人(同 1.5%増、44 万人の増加)、女性 2,168 万人(同 2.5%減、55 万人の減少)で、平均給与は男性 532 万円(同 1.4%減、75 千円の減少)、女性 293 万円(同 1.0%減、29 千円の減少)となっている。
正規、非正規の平均給与についてみると、正規 496 万円(同 1.5%減、77 千円の減少)、非正規 176 万円(同 0.9%増、16 千円の増加)となっている。これから、男女間の給与格差が歴然としているがこれは今に始まったことではない。しかし非正規の給与の低さは1人親世帯の貧困の原因でもある。

2020年コロナの影響が顕著に出ているのは、男性は雇用が44万人増えているけど、女性は55万人も減少している。リモートワークを強いられた初めての経験下、子供を預かる保育園が閉鎖され、小学校もリモート授業となり、女性が職を辞めざるを得なかったことが垣間見える。これは米国でも起きたことで、米国では手厚い一時金支給や失業手当の上乗せで、レストラン等が再開してももう働かない女性労働者が続出し、マックは時給1500円に上げている。

平均給与の推移を見ると、2018年をピークに減少している。政府の経済対策で賃金の引き上げに力を入れているが、そう簡単ではない。日本の低賃金は労働分配率の低さにある。経団連は生産性を上げなくてはとオウム返しに言うが問題の所在ははっきりしている。労働分配率が低いことだ。

          単位 千円
  男性 前年比% 女性 前年比% 全体 前年比%
2014 5,144 0.6 2,722 0.3 4,150 0.3
2015 5,205 1.2 2,760 1.4 4,204 1.3
2016 5,211 0.1 2,797 1.3 4,216 0.3
2017 5,315 2 2,870 2.6 4,322 2.5
2018 5,450 2.5 2,931 2.1 4,407 2
2019 5,397 -1 2,955 0.8 4,364 -1
2020 5,322 -1.4 2,926 -1 4,331 -0.8


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