フォックスコン成都工場の社員寮で暴動が起きたと報道された。細かいことは判明しないが予てから予想された事態だ。香港のNGO、学生と研究者による企業監視組織が鄭州工場社員寮を調査したところ、一部屋に8人の社員寮と、3LDKのアパートにはリビングに蚕棚を入れて、20人から30人詰め込むたこ部屋状態で、普段から寮生どうしの争いが絶えない。
しかも、ヘアドライヤー、電気ポット、パソコンは電気を使うため使用を禁止されている。成都工場社員寮の実態もそれほど変わらないだろう。成都工場では新型iPadを生産しているが生産ノルマを達成するため、80時間ぐらいの残業があり、労働者にかなり付加が掛かっていると推測される。一応月36時間以内という制限が有るが仕事が入れば無視される。
フォックスコン工場で最も高い賃金を払っている深セン工場でも月額賃金は3万円くらいで、寮費や食費、社会保険料等を控除されると手取りは2万円強、最低賃金並みだ。ぎりぎりの生活を強いられ、心身ともに厳しい状態の中での喧嘩は悲劇だ。
iPhone,iPadの中国生産の評判の悪さに、アップルのティム・クックCEOは米国で生産することもあり得ると言明しているが、中国工場の賃金が倍になっても米国での生産より低コストであり、リップサービスとしか考えられない。
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