行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

現代中国の恥部発表 中国共産党宣伝部

2010-03-28 00:10:58 | Weblog
中国で仕事をするときは絶えず政府でなく中国共産党がどう考えているかを意識しなければ成功しない。親しくしていた中国の友人も実力があっても共産党の受けが悪いと閑職に追い込まれる。

米インターネット検索最大手のグーグルが中国本土での検索事業の撤退を表明する直前、大衆が不満を募らせる問題の報道を抑え込む異例の通達に踏み切っていたと朝日新聞は報じている。それによれば、中国メディアを管理する共産党中央宣伝部が、以下の18分野の報道や独自取材を禁じる通達を報道各社に出していた。対象となった分野は、いずれも庶民が不満を募らせている問題で「報道が過熱すれば当局批判につながりかねない」(党関係者)との危機感がうかがえるとコメントされている。

驚くべき率直さで現代中国での恥部と言うべき内容が発表されている。人民元切り上げ問題やチベット騒乱、新疆ウイグル騒乱、貧富の格差、戸籍制度改革 など国家戦略的な大きな問題から食用油の価格高騰、吉林省の製鉄所社長の殴殺事件、など細かい事件まで網羅され、極めてわかりやすい。中国で仕事する場合、当面こういったことに注意する必要がある。しかし、宣伝部が発表する内容か首をひねらざるを得ない。

参考のために他の報道規制の対象分野を挙げておくと、・官僚の腐敗・高額な医療費・食品安全問題・党幹部の人事予想・大学の自治権拡大・大学生の就職難・四川大地震の学校倒壊問題や復興の遅れ・山西省の不良ワクチン注射事件・重慶の警察と暴力団の癒着・不動産価格の上昇と住宅難・地価高騰をあおる不動産開発業者

中国のマスコミは国民が興味を持つ事案が無くて困っているだろう。この18分野の事案をいつまで解決するか同時に発表すれば国民は拍手喝采だったのだが

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