行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

スズキとフォルクワーゲンの戦略的提携

2009-12-09 23:37:04 | Weblog
スズキは9日、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)と資本業務提携すると発表した。フォルクスワーゲンもスズキ株式の19.9%を取得し、筆頭株主になり、戦略的パートナーシップは双方にとって利益になると発表した。取得価格は約2224億円スズキが米ゼネラル・モーターズ(GM)との資本提携解消に伴い取得していた自己株式1億795万株をVWに割り当て、スズキもVW株式を一部取得するとの内容だ。スズキはVWから調達した資金のうち、約1224億円を環境技術の研究開発などに使い、残り1000億円を有利子負債の削減などに使うとしている

この報道に接し、名門意識の強いドイツメーカーVWもインド市場に強く、スモールカー世界最強のスズキと提携するとは時代の大きな転換を感じざるを得ない。1993年だったか日独金属労組定期会合では100年以上の伝統あるドイツ自動車産業はリーン生産方式(トヨタ生産方式)などは東洋の思想であり参考にならないとドイツ金属労組の委員長は断言した。日本のメーカーは歯牙にかけない勢いであった。ドイツは企業の取締会の上に監査役会がありこれが権限を握っているが、必ず労働代表がが入っていてVWにも金属労組の委員長が監査役に入っている。この決定には労組の意向も入っているのだろう。

また、2001年、ベンツのスモールカースマートの工場見学を金属労組に頼んだらそれはドイツでは作ってないし、ベンツの名をつけてない、フランスのストラスブールに工場はあると言われ、結局、Aクラスの工場を見学させられた。軽自動車クラスの車はドイツ人のプライドが許さないのであろうが、今やインドなど途上国ではスモールカーなしでは通用しない。
今回のキーワードはグローバル化、環境、車種の多様化とVWは言っている。

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