2008年のリーマンショックの起因するところ人間の欲で、これからも繰り返される。といったことを訴えたいのだろうが、ヒューマン派の監督オリバーストーンがこれに親子の愛を絡ませたためか中途半端な作品となった。
冒頭1987年にインサイダー取引で逮捕された「ウオール街」の主人公ゴードン・ゲッコーが刑期を終えて出所するところから始まる。出所する際、私物の返還の場面で入所したときの携帯電話がでてくるが、当時の携帯電話だからペットボトルほどの大きさで、刑期の長さと時代の変化を現している。
ゲッコーは服役中、ウオール街の観察と研究を怠りなく行い、講演会で,以前「強欲は善」だったが今や(2008年)「強欲は合法」となっているとして、服役中に開発されたサブプライムリーンやCDS(Credit default swap)等の存在を上げている。映画の中で、2008年バブルがはじけ、金融危機を乗り越えるため、ウオール街の投資銀行間で財務省長官を交えた虚虚実実の駆け引きが登場し、リーマンブラザーズとおぼしき投資銀行が破綻し、社長は自殺する。ウオール街の黒幕が実は風説の流布でその銀行を破綻させ安値で乗っ取ったのだ。ゲッコーの娘の恋人は自殺した社長を慕うブローカーで、復讐を誓う。
ゲッコーは入所する前に娘名義の巨額の預金をスイスの銀行に預け、娘と恋人の投資銀行ブローカーに引き出させ、だまし取りそれを元手で復活するが親子の間は危機状態となる。娘はSNSネットを運営していて、恋人の復讐を手伝うべく、黒幕の個人口座の秘密をネットで暴き、逮捕に追い込む。この辺は今はやりのネットの威力か
ゲッコーは娘とよりを戻そうと、娘と恋人が入れ込んでいた超伝導とおぼしきクリーンな新エネルギーへの投資を申し出て、娘と和解する。しかし、ゲッコーは最後に言う「新エネルギーもやがてバブルになる」
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