行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

デフレ宣言

2009-11-23 22:13:41 | Weblog
政府は月例報告で穏やかなデフレと認定した。これに対し、日銀の白川総裁は「持続的な物価下落とデフレを定義した場合に日銀の判断は同じ。経済や物価情勢の認識に(政府と)差異があるとは感じていない」と説明し、さらに消費者物価指数が2011年度まで3年連続で前年度比マイナスになるとの見通しを示している。

食料やエネルギーを除く消費者物価指数は1998年以来、バブルがクラッシュしてから2007年まで前年同月比でマイナスで10年デフレと言っても良い状態だ。この対策は世界史上初めての超低金利と、国債発行での巨額な公共事業を実行したがデフレからは抜け出せなかった。第一義的には政府と日銀に責任があることを明確にしておくべきだ。

白河総裁は20日の記者会見で、持続的な物価下落の原因について「需要の弱さの結果として生じる」と分析。物価上昇には「設備投資、個人消費が拡大する環境を整えることが不可欠」と述べ、需要創出への取り組みが必要と指摘したが日銀としての追加対策には言及しなかった。日銀としては手詰まりということなのだろう。

年金生活者としては物価水準もようやく欧州並みになり、何となく居心地はよいが、デフレ悪循環(価格低下→企業業績悪化→賃金ダウン→個人消費減少→さらなる価格低下)になると税収減から財政危機を招き、年金も破綻しかねない。新内閣は設備投資や個人消費の拡大を促す政策として新エネルギー、環境対策、介護、ITなどの分野にかなりの支援をして行く必要がある。斎藤精一郎先生は1年前からデフレを予測し、対策として2年間で20兆円の財政出動をそれらの分野でして行くことを提案している。

北欧系の大型ファストファッションH&Mや大型家具店イケヤが進出して売り上げを伸ばしている。政府の対策だけでなく日本の企業経営者の頑張も期待したい。
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