行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

トヨタ車大量リコールの衝撃

2010-01-29 14:21:05 | Weblog
米国製トヨタ車のアクセルペダル不具合での230万台大量リコールと8車種の生産停止のニュースは衝撃的だ。品質を売り物にしていたメーカーだけに今後の影響は避けられない。これを機にシェアを拡大しようとするGMやフォードはトヨタ車買い換えキャンペーンを実施したり、北米でシェアを伸ばしている現代自動車も指をくわえて見てることはないだろう。米国下院議会のエネルギー委員会ではトヨタ幹部を召喚し公聴会を開催するようだが、これもトヨタのイメージダウンにつながる。

同じペダルを使用している中国でも7500万台のリコール、ヨーロッパでも一部出てくるとの報道もある。トヨタは2000年から野心的な増産で2008年には850万台、世界一の生産を遂げ、GMの没落とは対照的であった。日本での生産を減少させ、世界各地で工場を建設、急増産をした結果、落とし穴があったのではないか、その一つが部品も日本製でなく最もコストの安い部品を使ったと思われる。今回のアクセルペダルもニューヨークタイムスによるとカナダのサプライヤーからのものだと報じられている。

世界一の生産メーカーになったとたん品質が問題となるようではブランドイメージの低下は避けられない。かつて世界一の生産を誇ったGMみたいになってしまった。海外生産に走るメーカーに取って今回のトヨタケースはよい教訓になった。それは部品調達は一つのサプライヤーに集中しないということだ。

自動車についてはドイツ車とか日本車とか言うけどベンツなどは南アでも生産しているし、フォルクスワーゲンもメキシコでも生産している。トヨタ車といっても今や日本製は09年約700万台生産の内150万台ぐらいだろう。しかも日本製でも、各自動車メーカーは部品を海外のサプライヤーから輸入してるケースも多い。今回のトヨタリコール事件はコスト第一主義で部品を調達すると大きなダメージを被る典型的なケースだ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日本経済を元気にするには日... | トップ | 昭和記念公園 春の訪れその2 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事