行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

最低賃金の引き上げを

2009-07-28 17:03:56 | Weblog
米国からの報道によると、7月24日以降、米国の連邦法定最低賃金は1時間当たり6.55ドル(約620円)から11%増の7.25ドル(約690円)に引き上げらる。管理人や食堂従業員、保育士など、年収1万5000ドル(約140万円)以下で働く200万人を超える労働者の月収は、120ドル(約1万1000円)ほど増加すると見られる。

ヒルダ・ソリス米労働長官は、「これは極めて妥当な賃金引き上げであり、不況に苦しむ労働者の家計の助けとなるだろう。特に喜ばしいのは、最低賃金で働く労働者の3分の2を占める女性が、この恩恵を受けられることだ」と述べた
米経済諮問員会の委員であるアッペルバウム教授は「景気を回復軌道に戻すために最も重要なのは、消費者の自信の回復だ。中・高所得層は、所得が増えても増加分を貯蓄に回すだけなのに対し、日々の生活費にも事欠く低所得層は、物資も所得も不足しており、賃金が上がれば、その分を消費に回すことが調査結果から明らかになっている」と分析している。

日本では最低賃金の改定額の目安を審議してきた中央最低賃金審議会の小委員会は28日、2009年度の改定額を決定した。労使の意見は折り合わなかったが、中立委員の見解として全国加重平均で時給を7~9円引き上げる目安をまとめ、最低賃金額は710~712円となる。

財政負担のない景気対策として最低賃金の引き上げは是非実行して貰いたい。生活保護給付より賃金が低いなどとは!これまで無責任にも放置してきた。民主党のマニフェストでは当面、中小企業の法人税率引き下げと併せ全国最低賃金を800円とし、将来的には1000円を目指すとしている。EUの最低賃金、仏1137円、英国834円に比べると見劣りはするが妥当な目標だろう。

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