八代亜紀さんの訃報を聞いて、また日本の演歌が遠く、霞んでるような思いだ。年末の紅白、国民的行事というけれどドタバタと終始ダンス、ダンス肝心の歌はおろそかになる。まるで運動会、日本の演歌は素っ飛んでしまった。こよなく愛した演歌、オペラに較べれば超短いけど、内容は劣らない。
子供の頃初めて聞いた演歌が「湯の町エレジー」今歌えば、ドラマが凝縮されていることが判る。その後、美空ひばり全盛で越後獅子からドラマ性の高い「川の流れのように」とか高度成長を支えた農村からの出稼ぎや就職列車で都会にに出てきた時代を象徴する「リンゴ村から」「北国の春」「ああ上野駅」など名曲が輩出した。
特に忘れられないのが八代亜紀の「舟歌」、ちあきなおみの「喝采」「赤とんぼ」、石原裕次郎の「北の旅人」などで聞いているといろいろな人生が目に浮かぶ、それぞれまさに歌手独り舞台で歌い上げる演歌だ。
紅白でも動と静、ダンス無しでそうしたしみじみと歌い上げる八代やちあきを見たいものだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます