あるBOX(改)

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「長距離走者の孤独」の著者アラン・シリトー氏死去

2010年04月27日 | 生活
アラン・シリトー氏(英作家)

英メディアによると25日、ロンドン市内の病院で死去。
死因は公表されていないとの事。

英国中部ノッティンガムの労働者階級出身。
1950年代に出現した体制批判派作家「怒れる若者たち」のひとり。
代表作に「土曜の夜と日曜の朝」(1958年)、「長距離走者の孤独」
(59年)など。

自作「長距離ランナーの孤独」が映画化される際には脚本も担当されている。

衝撃を受けたんだよなぁ、映画「長距離ランナーの孤独」。

だいぶ後になって見たのだが
それまで好きだった英国映画「さらば青春の光」「ザ・コミットメンツ」らの
原点を見た気がしたんだな。
パンク映画「グレイト・ロックンロール・スウィンデル」すら「長距離・・・」の
尻尾だと感じた。

ストーリーは
偽善的な権力者に対抗するアナーキックな若者の話。

主人公のスミスは、友人と二人でパン屋に忍び込み強盗を働いた罪で感化院に
入れられている。 
※雨中で捕まる際
 証拠隠しとして雨樋に詰めた現金が
 雨に流しだされるシーンは名場面と言われている

スミスは逃げ足の速さを買われ
感化院を代表してクロスカントリーの選手として走ることになる



彼が練習中や本番で走りながら考える様様な事を描いてある。
感化院の院長が「誠実であれ」といったことについて考える。
そして彼なりの「誠実」を貫く。

それまで寵愛されていたランナーを蹴落とし、その嫉妬に晒されながらもスミスは
誠実さを貫いた。
最後の最後まで・・・。

なんか、「あしたのジョー」だって、これを元ネタにした感もある。
「長距離・・・」の発表は61年だし

書籍のタイトルは「長距離走者の孤独」

同じ本に収められている『アーネストおじさん』『漁夫の絵』は、
『長距離ランナーの孤独』とは違うタッチの、孤独な中年の男性を主人公とした作品で、
優しさにあふれた悲哀が心に深く残る話だそうな。

本は読んでないから探すかな

享年82歳。
御冥福を御祈り致します・・・