あるBOX(改)

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レミー追悼:ホークウィンドの「絶体絶命」を聴く

2016年01月29日 | CD紹介(洋盤)
いまさらですが
昨年12月に逝去したレミー・キルミスター追悼で、モーターヘッドの
メンバーが「ホークウィンドでもモーターヘッドでも良い、レミーの
音楽を大音響で聴いて彼を偲んでくれ」とコメントしておりました。

そこで最近になって聴いてるのが、ホークウィンドの「絶体絶命」です。



発表は1975年。
原題は「Warrior on the Edge of Time」

私が買ったのは、紙ジャケット仕様のリマスターCDヴァージョンで
再発されたもの。
発売当時はSF作家、マイケル・ムーアコックがストーリーラインを
創っていた時代、
ヘヴィなサイケデリック感覚溢れるサウンドと共に人気の高い名作。
オリジナル未収録の「MOTORHEAD(モーターヘッド)」も収録されている。

01. ASSAULT AND BATTERY/THE GOLDEN VOID
02. THE WIZARD BLEW HIS HORN
03. OPA-LOKA
04. THE DEMENTED MAN
05. MAGNU
06. STANDING AT THE EDGE
07. SPIRAL GALAXY 28948
08. WARRIORS
09. DYING SEAS
10. KINGS OF SPEED
(ボーナストラック)
11. MOTORHEAD
12. SOLDIERS AT THE EDGE OF TIME (Michael Moorcock Version)
13. ON THE ROAD
14. THE WIZARD BLEW HIS HORN
15. SPIRAL GALAXY 28948(Demo)
16. SOLDIERS AT THE EDGE OF TIME (Nick Turner Version)
17. MOTORHEAD (Dave Brock Vocal Version)
18. KINGS OF SPEED (Instrumental Version)



ホークウインドの最高傑作と言われる作品で、確かに聴いてみて
「素晴らしい!」と、それまで聴いてなかった事を残念に思いました。

参加メンバーは、これまたグループ史上最強とも言われるメンツだ。

・デイブ・ブロック:リーダー
 ギター、シンセサイザー、ヴォーカル担当。曲によってメタリック、
 HRなブギーギターを鳴らす人。思った以上にハードなギターに驚いた。
 アコギも印象的。

・ニック・ターナー:
 サックス、フルート、ヴォーカル担当。
 エコーをきかせたサックス、フルートは、シンセとは別にスペイシーな
 ムードを醸し出している。

・レミー・キルミスター:
 ベース担当。
 オリジナルメンバーでは無いが、1曲目からコノ人のベースがROCK
 している。この後のツアーで薬物不法所持にて(誤認?)逮捕されて、
 クビを言い渡されてしまう。
 ※そして「モーター・ヘッド」を結成、メタル創始者の一人となった。

・サイモン・ハウス:
 メロトロン、ムーグ、ヴァイオリン、ピアノ担当。
 ハイタイドでのクレイジーなヴァイオリンは印象的。本作でも彼の
 メロトロンや叙情的なヴァイオリンを聴くことが出来る。

・サイモン・キング:
 ドラム担当。リマスターでスネアの音がより重く、迫力を増した?

・アラン・パウエル:
 ドラム担当。この盤はツインドラムの編成との事。 

・マイケル・ムアコック:SF小説家。
 ヴォーカル、ポエトリーリーディング担当。コンセプト・メーカー。



小説家ムアコックのスペース・オペラを前面に出した「絶体絶命」。
1曲目のメロトロンの音色からして出色だ。

元々のサイケバンド気質としての気風を残しつつ、ROCKしてるのは
サスガ。ドラマチックで時にハードロック、時にフォーキー、基本は
スペイシー。

決して一丸となっての突進ではなく、メロディ楽器は機を伺い、要所で
姿を現してくる。そのタイミングとバランスが絶妙だ。

ゴングの「YOU」に重なってハードなギターとベース、重いドラムが
疾走しているかのような、そんな凄い1枚だ。
※あちらはテクノに影響を与えたと言われてるが。

英国ロックに咲いた奇跡の徒花・・・そんな印象さえ受ける。

ボーナストラックも充実しており、デモ曲やヴォーカル違いの曲なども
興味深い。
レミーがモーターヘッドで演るような音楽の発芽も見える。
※プロコルハルムからロビン・トロワ―が独立していく感じに似てる・・・か?



最新号のメタル雑誌「BURRN!」の表紙はレミーだ。
※追悼特集も組まれているそうです。

改めて彼を偲ぼう。
レミー・キルミスター氏よ、安らかに。


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