あるBOX(改)

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四人囃子「ゴールデン・ピクニックス」

2014年01月30日 | CD紹介(邦楽)
こちらのアルバムは以前から持ってたCDで
少しばかり久々に聴き返してみました。

「ゴールデン・ピクニックス」。
1976年発表の四人囃子2枚目のアルバム。



英米のロックは完全に過渡期でしたが、
すこし遅れた日本では、まだまだ、こういう意欲的なアルバムが製作されていたのですね。

前作「一触即発」よりもハードロック的な攻撃性は後退し、
全体的に大らかな雰囲気が漂っています。

曲は
1. フライング
2. カーニバルがやってくるぞ(パリ野郎ジャマイカへ飛ぶ)
3. なすのちゃわんやき
4. 空と海の間
5. 泳ぐなネッシー
6. レディ・ヴァイオレッタ

メンバーは
森園勝敏:ギター、ヴォーカル
岡井大二:ドラム、パーカッション
坂下秀実:キーボード
佐久間正英:ベース
(オリジナルのベーシスト中村真一は脱退)



1はビートルズのカバー。
静かでスローテンポ、かつ浮遊感ある楽曲が少しずつフェードインしてくるので、
「あれ?再生ボタンちゃんと押してなかったかな?」と今度はポーズ状態にしてしまい
音が一向に聴こえてこない悲劇に見舞われたりする。

そこを乗り越えれば
「カーニバルがやってくるぞ」「なすのちゃわんやき」というカラフルな楽曲が現れ
YESのアルバム「危機」を思わせる色彩が目に浮かぶ。
(キラキラ輝くクリアな薄緑・・・)

機材の進歩にも順応し、シンセの音色など素晴らしい。
ギターもクリア。
先日亡くなってしまった佐久間さんのベースもメロディックだ。

「泳ぐなネッシー」のような大らかでドラマチックなプログレ大作、
インスト曲「レディ・ヴァイオレッタ」のギターもセンスあふれる森園さんのプレイが聴ける。

1stと2ndで、英米のハードロックやプログレのギタープレイを消化して
(デュアン・オールマンっぽい音色もあったな)
ついに「ゴールデン・ピクニックス」の最終曲でジャズ/フュージョン的展開に到達した森園さん・・・。

後追いで聴いても、このアルバムで森園勝敏・脱退となった事は理解できる気がします。
彼は一箇所にとどまる事を良しとせず、さらなるステップアップを目指した・・・と。

実際、彼はその後フュージョンに走るワケだし・・・。



ともあれ
このアルバムが、日本のロックアルバム最高級に位置する1枚であることは事実だと思います。

ジャケットもイケてます。
裏ジャケでは渦の中心近くに1stのジャケに登場してたナマケモノ(?)の姿あり。
そんな楽しい隠し味も利いてます。ネッシー(?)も居ます。

これが空と海でしょうか?
四角い世界の外は真空なんでしょうか?
空が破れて何も聞こえなくなるのでしょうか?
視角からも、想像は膨らみます。

そんな四人囃子の「ゴールデン・ピクニックス」

今後も聴き続けていく所存です。


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