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東京フィルメックス2017で「ニッポン国VS泉南石綿村」を見た(2)

2017年11月25日 | 生活
ちょっと内容を書き過ぎたかな…。
休憩は助かった。
※トシ取ってトイレが近くなってるのよ。



上映終わって「さすが原一男監督だ」という思いを強めた。
ドキュメントだが「教育映画」「資料映画」では終わらない。

一種のエンターテイメント・ドキュメンタリーとなっている。
深刻な社会問題を、ここまで昇華させるんだから凄まじいよ。



上映後、再び監督たちが登壇して挨拶。そしてQ&A。
さすが「こういう映画を見に来る方々」、挙手しては印象深い
質問を述べた。
※協力的じゃなかった方々は最後までそのままだったそうな・・・



「被害者ではあるが、あくまで普通の人々。そういう人たちを
撮って面白い映画になるのか、ずっと不安で今も不安」・・・と
コメントした監督。

怒りの柚岡さんには「8年も原監督と一緒で邪魔じゃなかった
ですか?」と質問があったが「もちろん邪魔でした!」と即答
されて我々を笑わせてくれました。

※これは信頼関係あった上でのコメントですね。
 柚岡さんは空気を読んで気を遣う人だと思いました。

女性被害者の佐藤さんは「泣きながら撮って、ずっと一緒にいて
くれて、原監督には本当に感謝しています」。
そして「どうか観客賞に推薦してください」と頭を下げられた。



山形国際ドキュメンタリー映画祭2017では市民賞を獲得したこの
「ニッポン国VS泉南石綿村」。
最優秀じゃないのか…と監督はコメントされてたが、私は市民に
寄り添って映画を撮る原一男監督に相応しい賞の名前だと思った。

※釜山映画祭では最優秀を獲得されてリベンジは成ったかな?



「山形では多くの人に『面白かった』と言って貰え自信になったが
月日が経ってもう不安になっている。今回も色んな人に『面白い』
~と言って欲しい」と語った原一男監督。
頷く壇上の方々。

過剰なスーパーヒーロー不在のドキュメンタリー映画。しかし、
だからこそ現実味がある。
過剰なスーパーヒーローはドキュメンタリーなのに現実離れした
存在のようにも感じられる。

普通の人々の現実の話だからこそ、身近に、力強く訴えてきた。

『ニッポン国VS泉南石綿村』、凄い映画です。
来年3月にユーロスペースで公開予定。
興行の成功を祈りたい。


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