三笠市の中心部から少し山間に入った場所に佇む、何とも長閑な店構え。
「髙島屋食堂」を最初に訪れたその日は、全国的にも暑さが厳しく。
奥の厨房から不意に現れたエプロン姿のご婦人が、「涼しげで一番良いね」と、タンクトップ姿の自分に気さくに話しかけてくれました。
恐らく調理担当と思しき、その方の他には、二人のフロア担当の「お母さん」が。
実際、地元の常連らしきお客さんから、当然のように「お母さん、暑いねー。」なんて声をかけられている。
そんな、地元密着感が半端ない「お母さん」達が取り仕切る、「食堂」として盤石なお店でした。
「食堂」と言いつつも、むしろ洋食屋さんに近い雰囲気。
名物「バラカツカレー」。バラ肉のカツと、王道のルーカレーは具もしっかり。
キャベツがたっぷりなのも有り難い。
骨つきの大きなザンギも名物だと聞いたのですが、流石にカツカレーと大きなザンギ、ってのもヘビーかなという事で。
ミニザンギを。味付けが確かに「ザンギ」のそれ。濃すぎず、でも鶏肉の風味をしっかり引き立てるスパイシーさ。絶妙な味わいでした。
後日、再訪。
前回、バラカツカレーを食べつつ、メニューを眺めていると、「ポークソテー」が目に付き、次回はコレと決めていました。
そんな訳で、狙い通りポークソテーをオーダーすると、調理担当と思しきお母さんが不意に現れて、「ちょっとコレも食べてみてよ」と。
酢の物をサービスして下さいました。甘さと塩加減が優しい。
ポークソテーにもしっかりと…
皿に盛られたキャベツが。
そして、熱々の鉄板に載って登場。
ジュウジュウと、派手に食欲を掻き立てる音を立てています。
厚みもあって食べ応え充分。
そして何故か付け合わせは、揚げたての野菜の天ぷら。
椎茸にピーマン、ナスの天ぷらは、衣もサクサク。
この付け合わせは中々無いのでは。鉄板に載った天ぷら、ってのも新鮮な感覚。
この辺りにも親しみを感じると言うか、「料理上手なお母さんが作ってくれたご飯」的な温もりが滲みます。
見た目も味も洋食屋さんのお料理なんですが、その味わいにはどこか、家庭の味を感じます。まさに、隠し味のように。
そして、再びお母さんが登場。
「これも食べないかい?名物なんだよ」と、小皿に盛られたカレールーを出して下さいました。
これで「ミニカレー」状態に。何だか手厚くおもてなしをして頂けました。
と、なれば、さらに再訪するより他ない。
今度はポークチャップを。豚肉の厚みと、ザクッとした歯応えの良さは、ポークソテーと変わらず。
このソースがまた、豚肉の旨味を引き立てて、ご飯がやたらと進む味わい。
そしてやはり、付け合わせは野菜の天ぷら。
今回はナスと椎茸に、ズッキーニ。鉄板のソースを絡めると、これまた素敵。
その日はお昼前に行ったのですが、既に満席に近い状態。
それでも、お母さんが合間に席まで来て、話しかけてくれます。
北村温泉帰りだったので、そんな話をしてましたね。
こちらを訪れると、何故か毎回、天気は晴れ。この時も見事な秋晴れが。
さて、次は…
生姜焼き定食辺りを頂きに伺いましょうかね…。