じゃ、僕の話をします。

『本気食聡咲』の記事は「居酒屋・和食」カテゴリーよりご覧下さい。/※各掲載店の閉店情報等は基本的に追記しておりません。

嗚呼、美しき「三角山五右衛門ラーメン」。

2020-11-30 | ラーメン・蕎麦・うどん
醤油ラーメンにも色々有りますが、個人的に「美しい」と思える一杯。



白髪ネギの盛り具合や、放射状に拡がるシナチク。美しい。

ちなみに岩海苔を追加トッピングしております。

そのスープの深みに、つい、毎回飲み干してしまいます。

今では、ラーメンを食べるのは月に一回有るか無いか。

なので、「今日はラーメンを食べよう」と意気込む時は、お店選びも間違いなく(個人的に)ハズレのない所を選んでしまいます。


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最近の「聡咲」〜2020・初冬〜

2020-11-24 | 居酒屋・和食
彼は、ジッと真っ直ぐ窓を見つめる。



その目に映るのは、夜のススキノの街並み。

これまでの眺めと変わらない筈なのに、違って見えるのだろうか。

果たして彼は、その景色に何を思う………

…そんな叙情的な光景が、今、お店のドアを開けると最初に目に入ります。

お店のブログにも書いてましたが、この度、模様替えをした「聡咲」。

これまで、入り口から入ってすぐのテーブル席は対面式でしたが、そこをご覧の通り、横に並べて全てカウンター席状態になりました。

コレが結構いい雰囲気でしてね。

玄関辺りのスペースも広くなりましたし。

ふと、横を見れば、ワンちゃんのぬいぐるみが、身を挺してソーシャルな何かしらを保ちつつ、優しくもてなしてくれますし。

何だか物憂げに背中で語ってるのが良いですね。それでいて背もたれから飛び出した尻尾からは、何か強い意気込みも感じます。

そんな訳で。


こんな状況です。


今回の「自粛」は、諸々の対策を「していない」お店には行かないように、というものですし、あくまでも「リスクの高い環境」に自分自身を置くことが無いよう、個人個人が今一度、しっかり考えて行動しましょう、ということでしょうから。

なので、僕も手洗いと消毒をしすぎてカサカサになった、アカギレが出来まくりの手で「聡咲」の扉を堂々と開く訳です。


そして、冬ならではの味覚、ハタハタの飯寿司を噛み締める訳です。


あ、最近は伝説の「なっとろろ揚げ」がメニューによくお目見えします。

長芋と納豆で作った、サクサクのパイのような食感のおつまみですね。



個人的に、メニューにあると外せない、ポークピカタもしっかりと頂きましたし…


あのバルナバハムのベーコンを使った、贅沢な牡蠣ベーコンは酒がどんどん進みます。


やたらとフレンドリーなお値段だった、カニの甲羅揚げ。

昔はオードブルと言えばコレが入ってましたね。何か、コレをつまみながら日本酒とか飲んだら止まらない感じです。


何やら、やたらと魅力的なウスターソースがカウンターに燦然と輝いていたので、思わずソレを使った焼きそばをお願いしてしまいました。

香りの芳醇さが違いましたね。

そして、今年は本当に一瞬で終わってしまった…

柳葉魚の刺身。上品過ぎる白身のお刺身。これを食べてウットリしないお客さんを、僕はまだ見かけた事がありません。



ヒレカツですが、付け合わせのポテサラも逸品。あの高級食材(!)シャウエッセンがふんだんに入ってるんですね。贅沢。


柳葉魚のエスカベッシュも、冬のお楽しみ。南蛮漬けですね、所謂。程よい酸味でサッパリと食べられます。染み染みする味。


そして、これが噂のローストポーク。

この厚み。だけど豚とは思えない柔らかさ。これを使って、チャーハンを作って頂いてるお客さんもおられましたが、それは反則に近い味だったでしょうね…本当。

ちなみに、製作には「とある器具」を使ってるそうなのですが、それを調理に使ってるお店は世界的にも此処だけでしょうね。


ビーフシチュー。これまたトロトロ。煮込まれた様々な旨味が、渾然一体となって舌を襲う。手間暇を感じる味です。

横にあるマフィンがこれまた秀逸。外側のカリカリ感と、内側のしっとり感が見事な仕上がり。残ったソースを付けて食べれば、それはもうまさに言う事なしです。

秀逸なのは、付け合わせの野菜も同様。特にカボチャは「ベイクドパンプキン」とも言えるような、サクッとした軽やかな仕上がり。でも、中はカボチャならではのホクホク感。

腹に余裕が有れば、二皿食べたいくらい。



世の中は混沌とする一方ですが、一人一人がやれる事をしっかりやるしかありませんね。

そしてこちらのお店で栄養つけて、免疫力を上げて行きましょう。

あ。

そう言えば。

冒頭のワンちゃんが見つめてた窓からは、あの「夜のK点超え!」的な看板が見えていて、ある意味、名所的な眺めだったのですが、最近、気がつくと無くなってました。残念。


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「デリー」でカレーを食べる前に出た意外なモノ。

2020-11-23 | カレー
狸小路一丁目に佇む、カレー店「デリー」。

インドカレーのお店ですが、東京にある「デリー」の暖簾分けらしく、1982年創業。

何度か訪れてるのですが、気付けば此処ではビールを飲んだことが無く、初めてお願いしたところ…

何とも渋いお通しが。

湯豆腐ですね。ポン酢と柚子胡椒でいただく。

これからカレーを食べようとしてる脳と胃袋には、意外な和風のお通しが登場して、すっかり不意打ちを喰らった感じです(笑)。

サラダもお願いしてたもんですから…


これらをつまみつつ、ゆっくりビールを飲んでアイドリングはバッチリ。

カレーは、四種類のルーと同じく四種類の具材から組み合わせを選ぶ事になります。

ルーには「コルマ」や「チキンスープ」など、具材には鶏肉や野菜などがあるのですが…


選んだのは羊とカシミールの組み合わせ。

インド辺りのカレーでは、「羊のカレーこそが醍醐味」なんて聴いたことがあったもんですから、こうした本格派のお店ではつい、羊を選んでしまいます。

このサラサラしたルーは、スープカレーに近いのですが、多分これは「デリーのインドカレー」と言うべきものなんでしょうね。

完全な「スープ」と言うにはちょっと違う気が。インドカレーも、家庭で作る一般的なものは、割とトロみが無いものが多いようですし。

そもそも1982年創業なら、あの「マジックスパイス」が「スープカレー」と名付けたカレーを出したのは、少なくともその10年位後のはずですからね。

「スープカレー」と名乗るカレーの登場以前からあった訳ですから、これはやはりそこにカテゴライズされるカレーでは無いでしょう(個人の感想です)。

食べた感じも、辛さが本当に独特。

突き抜けるような、爽やかさのある辛味。

でも、辛くて仕方ない、という辛さではありません。

スッ、と辛さが駆け抜けてから、しばらくして旨味を感じる。スパイスをダイレクトに身体に取り込む感覚。

そしてご飯の上には、アチャールと言う薬味とレモン。

更には薬味セットとして、チーズとピクルスもお願いしたのですが、これらがその辛さのコントロールに大きな役目を果たしてるので、スパイスの刺激と風味を楽しむにはこの上ない。

レモンはご飯にかけたりしても良いと思うのですが、合間に直接齧ると諸々リセットできます。

ピクルスやアチャールの酸味もまた然り。チーズの滑らかさは舌を優しく休ませてくれます。

思えば、計算が尽くされてるんですね。きっと。

お客さんがカレー楽しめる「公式」が既にあって、知らないうちにそこに客はハマってる。

最初のお通しからして、既に「公式」が始まってたんでしょうかね。

そのおかげで、唯一無二のカレーをしっかり楽しめました。

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札幌創成川イースト「北光飯店」の奇跡。

2020-11-17 | 中華
世は密かに「町中華」ブーム。

BS-TBSの「町中華で飲ろうぜ!」と言う番組が火付け役。

先日には、この番組とコラボしたベビースターラーメンもなんてのも売り出されてますね。

そして最近では、札幌中心部にも昭和の雰囲気を漂わせた、町中華テイストを売りにしたお店もオープンしてたりします。

そんな中。

どう考えても、本当に昭和から営業してたんだろうなと言う「黒帯」クラスの町中華が、札幌二条市場近くにありまして。

ずーっと、気になってて…

でも、どーしても、入れない。

オーラが半端ない。

それはもう、敷居が逆の意味で高い。

お店がもう本当に街に馴染みすぎてて、自分の様な若輩者が図々しく入り込んじゃいけないんじゃないかと。

地元の方々のオアシスに、他所者がズケズケと乗り込んじゃいけないんじゃないかと。

実際、毎回恐る恐るお店を覗き込むと、カウンターのみの席は大抵びっしり。

お昼時をずらしてもびっしり。

きっと殆ど馴染み客ばかり。

何となくお店の中をチラチラ見つつも、踏ん切りがつかずにお店の前を素通りする、という事が何度も続きました。

しかし。

ある日、同じようにビクビクしながら(する必要はあんまり無いはずなんですが。)、お店を覗き込むと…

入り口側の席が丸々空いてる!

よぉし、今だ!

と、意を決して乗り込むことができました。

ネットの数少ない情報によれば、ご夫婦で営んでると思しき、こちらのお店。

その日は、女将さん…とお呼びして良いかも分かりませんが、奥様…なのかも未確認ですが、とにかく「お母さん」が優しく迎えてくださいました。

お昼過ぎだったからか、厨房に立っていたのはお一人でしたね。

カウンターの他の席には、親子連れと若いお兄さん、自分と同年代くらいの方の3組。

横にいた親子連れは、お父さんと小学生くらいの男の子。

男の子は食べ盛りなんでしょうね。

麺を食べ終えた丼に頭を突っ込んで、ひたすらレンゲでスープを啜っている。

お父さんは「飲み過ぎたら太るし塩分取り過ぎだから、もう飲むな」と。

しかし、男の子は止まらない。何度言われても止まらない。

「だって美味しいんだもん」と、言い訳をしつつ飲むのをやめない。

カウンターの中の女将さんは「嬉しいねぇ、そう言ってくれると。いいから飲み干しな。」とか言ってて、横でお父さんは苦笑い。スープをひたすら飲み続ける男の子を横目に、女将さんと二条市場界隈の昔の街並みの話をしてる。

やがて、満足げな顔で席を立った男の子とお父さんと入れ替わる様に、また大学生くらいの若い男性が来店。

その彼がカウンターに座ると、挨拶もなしに女将さんはいきなり「いつ帰って来たの?」と話しかけて、彼のプライベートを知らなければ無理な会話が続く。

奥のお客さんは、注文した品を黙々と食べて「置いておくよ」と、お代をちょっきりカウンターの上に置き、その横に食器を置いてサッと帰る。

……。

…こんな、まさに昭和のテレビドラマのワンシーンのような光景を、いきなり見せつけられる訳ですよ。

そりゃ、怯みますよ。いい意味で、ですが。

そして思い出した様に、女将さんの目線が自分に。

「あ、じゃあ、餃子と…カツカレーを。」

と、告げつつも自分の中では迷いが。

壁のメニューを見ても、ビールはもちろん、コーラなどの飲み物の類もない。

でも、餃子にはビールだし、カツカレーにもビールだよなぁ…お願いしたらビールくらいは出るのかなぁ…町中華に普通は酒あると思うんだけどなぁ…

そんな感じでモヤモヤしつつ、様子を見ることに。

けれど、店内をキョロキョロしてみても、そもそもビールの気配が無い。

あるのはセルフの水のみ…なのかな、コレは…

と、思いを巡らせてるうちに登場。


手づくり感溢れる餃子です。

コレを受け取りつつ、再び意を決して「あの…ビールなんてありますかね…?」と、女将さんに聞くと…

「もー、何だい、それならもっと早く言わないと!!餃子焼いてるうちに言えば良いのに。」

「あー、…はい…」

「そこのコンビニで早く買っておいで!!!!」

「…………えっ……?!!!」

個人的に衝撃が走る(笑)。

「餃子冷めるから、早く行っておいで!」

「あの、ここって…酒の持ち込みできるんですか?」

「置いてないのよ。だから、飲みたい時はそこのコンビニで買ってきて自由に飲んで良いから。ほら、行っておいで。」

狐につままれる、とはこのことか。

呆気に取られて状況を飲み込み切れないまま、コンビニへ向かい…


こうです(笑)。


ついに、「餃子とビール」のコンビが成立。

…まさかの持ち込み自由(笑)。

まぁ、もちろん節度を持って、でしょうけど。

お店で出来立ての餃子を口にして、そこへ…自分でさっき買ってきた缶ビールを流し込む。

初めての体験(笑)。

「美味しそうに飲むねぇ。やっぱり餃子を食べながら飲みたいもんなんだねぇ。」

と、女将さんが珍しそうに言うのですが、いやいや酒持ち込み自由な町中華の方がどう考えても珍しいですよね?!…と心の中でツッコミを入れる。

「いやぁ、こんな経験、今まで生きてきた中で初めてですよ。」と、告げると、

「そうかい?そんなもんかねぇ。初めてってかい。」

「初体験ですね(笑)。」

「そうかい、いやぁ、初体験かい。」

なんて会話をしつつ、何故か女将さんは嬉しそう。

「色んなお店行きましたけど、お店来てコンビニで缶ビール買って持ち込んで飲むなんて、そんな事ありませんもん。」

「そうなんだねぇ。初めてかい…。」

と、相変わらず何故か嬉しそうな女将さんの前では、カウンターに座ってる常連さんが何となく笑ってる。

この衝撃的な展開。

聞けば、お店に来る酔客が多過ぎたのが原因だと。

確かに、近くには昼下がりから安く飲める大衆酒場もありますしね。

散々酔っ払って、締めのラーメンを食べに来る酔客が、そのままカウンターで寝込んでしまう事が多く、その対処に困った結果の決断が「酒を置かない」という事らしく。

でも、飲みたいなら今回のように持ち込んでもらっても構わないと。

「酒で利益だそうなんて考えないし、美味しく料理を食べてもらえれば、もうそれだけでいいのよ。」

と、豪快に笑いながら語る女将さんは、まるでジブリのアニメに出てくるキャラクターの如く。「ラピュタ」の「ドーラ」のような豪快さと懐の深さを感じます。そりゃ、酒の持ち込み自由なんだから、懐は深いですよね(笑)。

やがて、カツカレーと思しきものの作成に入る女将さん。

カウンターの横に座ったお兄さんは「トンカツ定食」を頼んでたので、一気にトンカツを揚げる算段か。

冷蔵庫からは、豚ロースの塊が出現。

注文ごとに豚肉を手切りしては、衣を付けて揚げていると言うことですね。丁寧。

今度は大きなタッパーを出し、中のカレールーを鍋へ入れて温める。

昔ながらのカレーの香りが店内に漂い始めた頃に、奥の炊飯ジャーから大きめの皿にご飯をワシワシと盛る。

ザクッ!と、音を立てつつ、まな板の上で揚げたてのトンカツを切ったらご飯に載せ、湯気の立ち上るカレールーをたっぷりとかける。


はい、来ました。

この艶。真っ赤な福神漬けも輝かしい。

ルー自体にも、豚肉の薄切りや玉ねぎがたっぷり。

カレー好きな子供も大人も、皆がうっとりする様な、そんな昔ながらのカレーですよ。泣けてくる。

コレを掻っ込む幸せは…ご想像のとおり。

もちろん、合間に缶ビールも流し込む(笑)。

実は、店構えは町中華ですが、メニュー的には定食も多く。

隣でお兄さんが食べてたトンカツ定食や、「生姜焼き定食」なんて魅惑のメニューもありました。

次はソレ狙いですね。

帰り際、女将さんが「次にまたここに来るなら、最初から缶ビール買ってくるんだよ。」と。

「次は、抜かりなく準備してから伺います。」と申し上げつつ頭を下げると、また女将さんはドーラの様に豪快に笑うのでした。
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秋の終わりに「牛小屋のアイス」を思い返す。

2020-11-16 | カフェ・スイーツ
由仁町「牛小屋のアイス」が、今年の営業を終えて半月ほど。

今年最後に自分が訪れたのは、10月の終わり頃。秋晴れの日でしたね。


メニューにも、さつま芋やカボチャを使ったアイスが。そこに相変わらず、季節に関係なくイチゴのアイスを合わせましたけど。


最後の営業の日も、きっと行列は長く続いていたのでしょう。


今年はコロナの影響も大きく、営業にはご苦労も多かったと存じます。


そんな中でも、変わらず…というか、例年以上に明るい笑顔で接して下さった、「やっちゃん」を始めとするスタッフの皆様には今年も感謝。

春に再会できるその日まで、どうかお元気で。


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