じゃ、僕の話をします。

『本気食聡咲』の記事は「居酒屋・和食」カテゴリーよりご覧下さい。/※各掲載店の閉店情報等は基本的に追記しておりません。

テイクアウト見聞録①札幌ススキノのイタリアン「カンティネッタサリュ」編

2020-04-30 | テイクアウト
これまではやっていなかったお店でも、様々なメニューのテイクアウトを始める所が多くなりました。

こんなご時世ですからね。

でも、専門店ならではの様々な工夫や、楽しさの演出などもあって、食べてみて逆に唸ってしまうくらい。

いくつかのお店のお料理を持ち帰って、普段は同時に食べられないはずのお店の味を、同時に自宅で食べられるなんてのは、夢のコラボですよ。まさに。

それに、普段からお世話になって来たお店であれば、尚更、どんな形であれ応援させていただきたいですし。

僕が伺うようなお店では過度な宣伝もしておらず、先に予約をしておいてから受け取るので、行列も無くて「接触」もお互い最小限。

受け取る側も、あらかじめ手洗いや消毒をしてから、いざお店へ。

そして、いそいそと持ち帰り、本格的な味を自宅で楽しむ。むしろ、贅沢。

こんな時だからこそ、食べる事が一番、元気に直結します。それをここ最近は実感しております。

そんな訳で、この数ヶ月、テイクアウトに新たな楽しみやヨロコビを見出しておりまして、しばらく、このブログではそんなテイクアウトの「見聞録」をご覧いただければ。

まずは、札幌ススキノ「カンティネッタサリュ」さんのテイクアウトを。

カンティネッタサリュさんと言えば、厳選したイタリアのワインに、道産の物を中心とした旬の素材を活かした、珠玉のイタリアンが楽しめるお店。

そんな、お洒落でラグジュアリーな空間の中で…

普段、ひたすら僕はサッポロの赤星の瓶ビールを手酌で飲んで、雰囲気を壊しております(笑)。すみません。

そんなサリュさんのテイクアウトは…パスタとイタリアンプリン。

パスタは生のものを真空パック。ソースも同様に。粉チーズもしっかり付いてます。そして詳しい作り方のメモも。



一緒に、ワインも見立てて貰えます。ソムリエールさんにお願いしたのは、泡。

「とにかく安くて料理に合うものを」という、多少やんちゃなオーダーにもしっかり見事に応えて下さいます。

まずは、キアーナ牛のラグーソース。お肉もゴロゴロで食べ応え抜群。パスタも良い具合に茹で上げることが出来ました。


ちなみに。

全く同じ物を、お店で出して頂くとこうなります。比べるのも失礼ですが。
σ(^_^;)

やはり、プロの仕上がりは違います。テイクアウトの注意書きにもありましたが、最後に鍋でソースと絡めてるんでしょうね。そのひと手間の違いの大きさ。

とは言え、お店の味に近いものが、気楽に自宅のキッチンで作る事ができるのは嬉しい。

さらに今度は「大人のナポリタン」。

大きめに切られた具材と、イタリアンならではのトマトソース。イタリア料理のお店で「ナポリタン」が出るのって、なかなか革新的な話だと思いますが。

ナポリの人が「そんなパスタは無い!」と怒るそうですからね(笑)。

でも、食べれば納得してくれると思いますけど。この味なら。

そしてデザート。

イタリアンプリン。陶器の器に入っていて、丁寧な仕上がり。

底にはカラメルが。全体的に甘さは控えめ。そして、程良い硬さ。でも、口に入れた途端に華やかに解けていきます。

お店の方曰く、「お酒のアテになるプリン」。

納得です。

このプリン、とある飲食店に差し入れでお持ちしたら、その味に思わずネットで値段を調べたらしく(笑)、後日、「あの値段でこのクオリティは凄いです」との感想が。プロから見てもそうなんですね。

他にもパテなどのお料理もテイクアウトメニューにはありまして、幾つか買い揃えれば、自宅でイタリアンのコースが楽しめます。

詳しくはお店の

Instagram

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などをご参照ください。新メニューも続々と登場している模様。

購入日時の1時間前までには電話でご予約を。

優雅なイタリアンディナーを、簡単に自宅で楽しませていただきました。
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札幌「フンギ堂」に辿り着いた夜。

2020-04-27 | イタリアン・フレンチ
札幌狸小路の一角。

狸小路に面していながらも、気を抜いてると見逃しかねない入口から、一本の階段を登る。

見た目、本当にこの先にお店があるのだろうかと思ってしまうほど、飾り気のない階段。音も聞こえない。

よく、ゲームで出て来るような、そのまま登ってしまうと気付かないうちに、別次元の世界に入り込みかねない感覚というか…

実際、ポリゴンで出来てんじゃないかと思ってしまうほど無機質さすら感じる階段に、何故か緊張感が高まる。

そんな階段を登り切ると、その先にあったのは確かにある意味別世界。

急に無機質から、有機的な空間に。

要するに、お店があってホッとしました(笑)。

キノコのお店ですからね。

見つけづらく、(良い意味で)入りづらく、実際に見つけると嬉しさがこみ上げる。

お店の佇まいなども、キノコのそれと似てくるんでしょうか。

以前から一度は伺いたいと思ってたお店でして、本来は、やはりキノコのシーズンに伺うのが一番なんだろうなとは思ってたのですが、しばらく前に、とある北海道ローカルの深夜番組で、今や国民的俳優となったアノ御方が訪れてしまったので、しばらく混んで入れないなと。

そんな訳でようやく、年が明けてしばらくしてからついに訪問。

無事に席につき、以前は別のお店で何度もお会いしていたソムリエールさんと、久しぶりの再会のご挨拶。


まずは鶏レバーのムースで、ビールを。

こちらのソムリエールさんが以前いらっしゃったお店でも、僕はずっとサッポロの赤星の瓶ビールをひたすら飲んでまして。

この時も、周りのお客さんは皆さん、当然ワイングラスを傾けてましたけど、自分は頑なにビール。

何か、すみません。
σ(^_^;)

見た目も可愛い…

帆立のミンチを詰めた椎茸のカツレツ。綺麗なきつね色です。


割るとこんな状態。椎茸の香りが立ち昇ります。そして、肉厚な椎茸の嚙み応え。染み出す帆立の旨味。

この頃は、流石にスパークリングワインを頂いてました。

そして、名物の天然キノコを使ったメニューの一つを。


カカオのパッパルデッレ、鴨もも肉とポルチーニのラグーソース。

カカオのパスタは初体験。

確かに、フレンチなどではチョコレートを使ったソースもありますもんね。鴨はオレンジなどとも合いますし。聞いた話ですけど。野生寄りの鴨には、カカオやオレンジと言った、少し自己主張のある食材が合うんでしょうか。

実際、このカカオの香りに更にポルチーニですから、食材同士がお互いを引き立ててるんだろうな…と思いつつ、あらゆる要素が渾然一体となった旨みを噛み締める。うーむ。また食べたい。

初めての味で、また食の経験値が上がりました。


 
デザートには、苺とマスカルポーネのセミフレッド。

これまた染み染み味わい深い。いわば半解凍状態なのか、口に入れると、解けるように爽やかな酸味と苺の香りが拡がります。

…と、言う幸せな時間を過ごしてた訳です。

数ヶ月前に。

当時は例の騒動が始まる前で、再び来ようと考えてたのですが、今は再訪しようにも何かと難しい状況。

落ち着いたら、またゆっくりこちらでキノコに身を委ねたいもんです。
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最近の「聡咲」〜2020・克己復礼〜

2020-04-27 | 居酒屋・和食
今は"我慢"じゃなくて"辛抱"する時。辛抱ならできるような気がする。

…と、言ったような事を、とあるタレントさんがテレビで話しておられました。その方も、別のとある芸能人の方が話していたその言葉を聞き、今の社会においては「辛抱」が大事だと思われたそうで。

ススキノの多くの飲食店も、今は休業、若しくは短縮営業中。

僕も飲みに出たい気持ちはグッと堪えて、辛抱の日々。

まぁ、飲みに出ようにも先程のような状況ですしね。
σ(^_^;)

そして、札幌ススキノの「聡咲」も現在は休業中。再開した暁には、倍返しの勢いで(笑)お店に伺おうと。

そんな訳で今回は、平和に呑気に「聡咲」へ通えていた日々に想いを馳せつつ…最近頂いたお料理をご紹介。

ちょうど、聡咲の宅配プロジェクト「玉手箱」の準備をしてる最中に伺った事も何度かありまして。

「玉手箱」の豚のスペアリブですね。コレが家に届いたら、そりゃ驚きますね(笑)。

コレも「玉手箱」の…
 
ハヤシライス。ターメリックライスだけでもつまみになる勢い。

こんな酒肴も挟みつつ。

納豆しらす冷奴ですね。

コレももはや定番の…

とんてき。この時はまだ、豚でコ◯ナも吹き飛ばしましょう!…なんて呑気に言ってたような。呑気でしたね。はい。


唐突に、つけ麺。太麺。浸けダレはもちろん、スープ割で残らず頂きました。




ロコモコがメニューにあったので、そのハンバーグをサンドイッチにして頂きました。チーズたっぷりのスクランブルエッグも挟まれてます。



コレも豚ですが、むしろ野菜がメインと言うほど甘かった。素材が良いのでシンプルな調理法が一番。




今度は牛を。これまた北海道が誇る、とある産地の極上モノ。これまたシンプルにガーリック風味で焼き上げたもの。カブとゴボウが付け合わせと言うのが、これまた素敵。合間に頂けば口の中がリセットされて、また箸が進みます。




有無を言わさぬ、ナスのカレー。実際、無言で一気に食べました。

宗谷地方の猿払から遥々やってたホタテを…


グラタンで。ホタテの歯応えと、噛むほどに染み出す旨味が最高。


アスパラもちょうど函館産の出回る時期でした。


グリルで焼き上げて、旨さをさらに凝縮。


この頃は、結構、社会の状況も切迫してきてたからですかね…


勢いを付けたくてトンカツをお願いしてましたね。ソースをたっぷり付けて喰らってました。


野菜もたっぷりなソース焼きそば。


玉子を潰して、黄身を絡めて…後は想像通り。

酒場感も溢れる一皿。


ハムエッグ。トロトロの黄身を今度は千切りキャベツに絡めて。

「こーゆーの、好きでしょ?」

「あー。この感じが確かに好きですね。角度っつーか、配置とゆーか…」

と言う、謎の会話をマスターともしつつ。




これも「玉手箱」シリーズ。お肉のゴロゴロ感が素敵なミートソース。




たまにはちゃんと、魚も食べます(笑)。


そして。




お店のブログにも載っていた、極上の塩水ウニを丼に。本当に良いウニは甘い事を再確認。多分、他のお店なら二〜三倍の値段になるんだろな…と思いつつ味わっておりました。



そんな訳で、「聡咲」のお料理の写真は、これで手持ちも打ち止め。

再び、sohさんのお料理がこのブログに載ったなら、それは社会の状況が多少改善された証ともなるはずで。

その日が早く訪れるのを祈るばかりです。

皆様も、どうかお身体をお大事に。

そしてまた聡咲のカウンターで、お互い元気にお会いできたなら嬉しいです。
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数ヶ月前に目の当たりにした「まるき」の箱入り焼き海苔を思い出す。

2020-04-12 | ラーメン・蕎麦・うどん
何かと大変ですが、何かと注意しつつ、しっかり予防しつつ。

手なんか洗い過ぎて赤切れできてますよ。

そこへ擦り込む消毒液の染みること。

でも、漂うアルコールの香りに「あ、ちゃんと匂いを感じる」なんて喜んだり。

飲食店の皆さんは、当然ながらご職業柄、衛生的には万全を期す訳ですし。

お料理してるから、ガンガン換気もする訳ですし。

お店に入れるお客さんの数を定員以下に減らして、客同士を離してるお店もありますね。

そして自分もしっかり対策しつつ、一人で伺い、サッと食べて飲んで帰る。

いきなり何もかも変えてしまっては、人間、持ちません。ましてや、長期戦の様相ですから。やるべき事をしっかりやって、変えるべき行動は変え、変えないで済む部分は可能な範囲で変えないように模索する。

そして常に、自分も相手を傷つける立場になるかもしれない、という事を意識して行動する。「自分は大丈夫」なんて思い上がりは禁物。これは別に、今回の騒動に限った話でもありませんけどね。

ススキノのとあるライブハウスの閉店も伝えられています。自分の愛する場所が、こんな理由で無くなってしまったら、悲し過ぎます。

自分の行動をしっかりと律しつつ、自分の愛し続けたお店も守りたい。

そう考えた時に、果たしてどこまでが許されるのか、その行動のバランスを見出すのはなかなかに難しいです。

でも、長年、そのお店で客として積み重ねた時間があるから、尚更、真剣に考えてしまいます。

長い言い訳でした。

「まるき」に伺ったのは、数ヶ月前。

このお椀を前にしていたのは、まだこんな大事になる前の頃です。


この天抜きを食べていた時は、ここまでの事態になる事をまだイメージしきれていませんでしたね。正直。

蕎麦つゆに溶け込む、天ぷらの旨み。それを再び吸い込んだ衣の食感。三つ葉の鮮烈な香り。噛み締めると、それらが渾然一体となって口に広がる。蕎麦屋さんのおつまみの醍醐味。

そして、「まるき」の焼き海苔。

箱に入って、静々と登場します。まさに箱入り娘。




箱の下には種火があり、そのお陰で常にパリパリ。それを山葵と醤油で。

これまた、粋な蕎麦屋さんのおつまみですね。




こうなると、やはり日本酒です。




揚げたてのさつま揚げも、外はパリッと、中はフンワリで、じんわりと旨味が染み出す。




そしてお蕎麦。

まるき名物の炊き込みご飯もお願いして、蕎麦を食べ終えたら、蕎麦つゆに蕎麦湯を入れて、それを啜りつつ頂く。

蕎麦屋さんでの、至福のひととき。

…を、数ヶ月前は呑気に堪能してたんですよ。

この頃はまだ、東京に仕事で出張もしてましたしね。状況的にはまだそこまで進んで無くて、ただ、皆が得体の知れない不安に呑み込まれつつあったような時期。

どんなお店であっても、お客が居なきゃ、潰れます。単純です。

自分の愛するお店もそうならない事を祈りつつ、ギリギリ、自分にできる事をする。

テイクアウトがあれば、それだけでも買う。

一杯だけでも飲んで、(本当は嫌だけど)すぐ立ち去る。

色んな模索をしています。

皆様も、どうか、どうかご無事で。
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