「東京一の日常会話」
「仙台坂」
「教授」
「聞き耳」
「取手豪州」
「南さん」
「ジェイク」
「スタン」
…1992年から2013年まで、土曜日の夕方5時に流れていたFMの番組、「Suntory Saturday Waiting Bar "AVANTI"」を語ろうとすると、実に沢山のキーワードが溢れて来ます。
舞台は、東京元麻布にあるイタリアンレストランのウェイティングバー。
仙台坂を歩く靴音と共に始まり、扉を開けると聞こえる賑やかな人々の会話、ジャズのナンバー、シェイカーを振る音やグラスの氷の音…そして徐ろに常連客「教授」が「いつもの」お酒をオーダーし、そっとお店のお客の会話に聞き耳を立てる。
番組はこうして始まり、様々なテーマに沿って様々なゲストがお酒を傾けつつ会話を楽しみ、リスナーは教授と共にその会話に聞き耳を立てる、と言う番組でした。
実に多くのファンに愛された番組で、僕も毎週、楽しみにしていました。
そんなラジオのファンがふと、札幌ススキノを訪れて、こちらのお店を偶然見かけて愕然とする、と言う事が結構あるようでして。
何故なら、ラジオと同じ名前のバーが平然と有るわけですから。
「AVANTI 1923」は、札幌ススキノでも特に人通りの多い駅前通りに面したバー。
どうしてラジオと同じ店名になり…
何故、お店のコースターにはラジオと同じマークが刻まれてるのかは割愛するとして、今も実際、ラジオのファンが訪れているようです。
そしてこの度、おめでたい事に開店から8周年を迎えられたそうでして。
その8周年記念として、懐かしくも嬉しい企画を実現してくださいました。
看板にはラジオが描かれてますね。
そう。ラジオの「AVANTI」を再現。
ファンには感涙モノのイベントです。
メニューには教授の「いつもの」(ジン・アンド・イット)や、ラジオのキャラクター「取手豪州」が毎回頼む「モスコミュールてんこ盛り」など、ラジオにちなんだお酒が並びます。
フードには…
ラジオの「AVANTI」が、麻布十番祭りで屋台を出店した際に必ず提供していた、「ペンネアラビアータ」まで有ります。
さらには、店内では昔の放送をBGMとして流してるんですね。
完璧です。
僕も早速、行ってきました。実際にラジオが放送されていた土曜の夕方5時に。
そして「いつもの」をオーダー。
メニュー自体が「いつもの」ですから、恥ずかしがる事なく堂々とオーダーできます。素晴らしい(笑)。
これを傾けつつ、耳には懐かしい教授達の声。
完全にリアル「AVANTI」。ラジオをご存じない方には、中々伝わりにくいのですが、感動に震えておりました。
これは「モスコミュールてんこ盛り」
なるほど、納得。確かにあの取手さんがオーダーしてそうです。ちなみに、大きなモヒート用のグラスを使ってるそうです。
メニューをよく見ると…
「本家」のロゴが。徹底しています。
元々、サントリー系のお酒を取り揃えていたバーと言う事もあり、まさにAVANTIの再現と言えようかと。お見事。
ペンネアラビアータも雰囲気出てます。
このイベント、3月10日までやってるそうです。
僕は恐らく、あと数回は行く事になるでしょう。
実は、こちらのお店では、まだラジオのAVANTIがレギュラー放送されていた頃、土曜の五時に流れているラジオをリアルタイムで店内のBGMにしていたんですね。
当時の店長さんの粋な計らいでした。
ラジオの放送が最終回を迎えてから数年。
夢中になったあの「AVANTI」の世界を、数年ぶりに再び擬似体験出来るとは。
実現してくださったお店のスタッフの皆様には、感謝しかありませんね。