恐らく10年近く前ですが、函館を訪れた際に「五島軒」の本店のレストラン「雪河亭」に行ったんですよ。
明治創業の洋食レストラン。
その歴史は即ち北海道の歴史とも言えるようなお店で、建物からして重厚な佇まい。
何かこう「鹿鳴館」とか「文明開化」とか、そんな言葉が頭に浮かんでくるような、積み重なった歴史の重みがあるお店の中では、時間もゆっくりと大河のように流れるなぁ…と、思いつつ、「明治の洋食&カレーセット」を食べておりました。
これが伝統の味かぁ…なんて思いつつ、噛み締めてましたね。中々、函館にも行けないので、しみじみと味わってました。
でも最近。
ついに札幌にも進出したと。
あの五島軒が。
それも大通公園沿いの、札幌のど真ん中に。
函館にあるからこその「五島軒」。
函館にあるからこその「ラッキーピエロ」。
函館にあるからこその「ハセガワストアのやきとり弁当」。
この三大函館名物は、札幌に進出することはないと思ってただけに、その一角がついに来たかのかと。
個人的には結構な事件です。いやホント。
で、開店後しばらく経ち、ようやく最近行って来たんですが…
「洋食バル」と言う、ちと函館の本店とは違うライトな感じの業態でした。
あれ?
(^_^;)
そーなん?
…と言う、肩透かし感は正直ありましたが。
でも、メニューを見て安心。
伝統のカレーメニューは本店とほぼ同じ。
あの「鴨カレー」もありました。
他にはおつまみになるような洋食メニューなどがあり、「バル」と言うだけあって割と親しみやすいお値段。飲み放題メニューまである(笑)。
これは歴史の上にあぐらをかかない、攻めの姿勢という事でしょうか。でも、函館のお店も地元の方々にしてみれば、敷居の妙に高いお店ではなくて、これぐらいの親近感と言うか、距離感なのかなとも思いました。
前置きが長くなりました。
m(_ _)m
「あいがけカレー」です。
手前はイギリス風のビーフカレー。奥はポークカレー。フライドオニオンが、しっかりライスに載ってるのも泣けて来ます。
恐らく、函館のお店で食べたのと同じ味わいです。
…と、言うか。
由緒正しき、洋食のカレーの味です。それもホテルのレストランで出てくるような、尖らずに丸い味。その丸さを出すために手間暇を重ね続けた味。
そりゃ、やんごとなき方のお食事のお店として選ばれる訳ですよ。
その方も召し上がったと言う「鴨カレー」。
ちょっとお高いのですが…いつかこちらも食べてみたいものです。