五勝手屋羊羹…ではなく、ロール。

「五勝手屋羊羹」と言うと、「あぁ、あの糸で切るヤツでしょ。」とか「最初の砂糖がカリカリしてる所が好き」とか、パッと反応する道民も多いのではないかと。

筒状の容器に入った羊羹を下から押し出して、筒についた糸で切って食べる、という工程も面白い。

そんな個性的な羊羹を作る「五勝手屋本舗」さんは、道南の江差町にある創業明治三年の老舗のお菓子屋さんな訳ですが、歴史と伝統を大事にしつつも新たな取り組みにもアグレッシブ。


「五勝手屋ロール」なるお菓子を引っさげて、札幌駅の「どさんこプラザ」催事コーナーに降臨。

この「五勝手屋ロール」。

京極町と上ノ国町で農業をしてらっしゃる女性お二人が、丹精込めて育て上げた小豆と白小豆を使った餡を、焼きたてのフワフワの生地で包み込んだお菓子。

実際に目の前で職人さんが焼き上げてましたが、鉄板に乗った生地の時点でフワフワ感が半端ない。

パンケーキとどら焼きのいいとこ取りのような皮が焼き上がったら、その入魂の素材で炊き上げた餡を包む。

そんな「五勝手屋ロール」ですから、当然行列が。

僕はタイミングよく、まだ行列が短いうちに並べましたが、しばらくしてふと後ろを振り返ると盛大な行列ができてました。最後尾で１時間待ちくらいになってましたね。

一度に焼ける皮の枚数も十数枚なので、待つのはやむを得ません。美味しいものは作るのにも時間がかかるもんです。

で。

ゲット。白餡の入った最中も。

で。

こんなんです。まったくもー、ってくらいフワフワです。ひょっこり顔を出してる白小豆がかわいい。

餡も程よい甘さで、豆の食感もグッとくる。

フワフワの食感の後に来る、骨太でズシンとしつつも滑らかな餡の食感。このコントラストが素敵。

素材の生産者さんと、それを預かる菓子職人さんがお互いを尊敬しつつ作り上げられた逸品。

情熱と心意気が詰まったお菓子でした。

５月２２日まで、札幌駅西改札口向かいの「どさんこプラザ」で実演販売してるそうです。

僕ももう一回は買いに行きたいですね。

ちなみに。

もちろん、「五勝手屋羊羹」も売ってます。

「エーデルワイス」のクロワッサンセット。

札幌駅前からそのまま真っ直ぐ大通方面へ。

サツエキと大通公園の中間辺りにある、駅前通り沿いのビルの地下。

食堂街となっているフロアの一角に、最近はなかなかお見掛けしないような昔ながらの「喫茶店」が。

こんな昭和な佇まいのお店に胸がときめく世代です。

昭和生まれなんで仕方ないです。

今時珍しいですが、煙草が全面的にＯＫなのも昭和感を漂わせます。

広々とした店内も有難い。客一人一人が自分の時間を過ごせるような、そんなザックリした落ち着きがあります。

それは流行りのカフェにはない、横綱相撲のようなどっしりした安定感です。

出てくる食事もかなりバラエティに富んでます。

スパゲティやサンドイッチ、パンケーキなどなど、喫茶店で出るであろうメニューはほぼ網羅してると思われ。一周するにはしばらく掛かりそうな多彩なメニューです。

そんな中。

一度は頼むべきメニューはこれでは無いかと。

クロワッサンセット。

まず、ナポリタン。皆が思い浮かべるであろう、アノ喫茶店のナポリタンの味。

まさにそのものの味わい。少し焦げて芳ばしくなったケチャップの香りが秀逸。

そしてオムレツはしっかり半熟。横のナポリタンと絡めても素敵。

ヨーグルトにたっぷりの野菜も有難い。

そしてクロワッサンセットですから。

当然、コレが。

トーストされてるので表面はサクサク。

イチゴジャムも付きます。半分はヨーグルトに落としてもいい感じです。

ご覧頂いた通り、かなりのボリューム。

軽い炭水化物祭りですし。

札幌のど真ん中において、付近で働く人々の胃袋を力強く支え続けたメニューなのではないかと。いつでもしっかりたっぷり食べられるモーニングセット、と言う感じでしょうか。


こちらのお店には「喫茶店」の骨太さすら感じる…とまで言うと大袈裟かもしれませんが、こう言う空気感。やっぱり落ち着きます。

悔やむべきは…

この時、かなりお腹が空いてたもんですから、ナポリタンを食べるときに、テーブルにあったタバスコも粉チーズもかけずに一気に食べてしまったことですね。

喫茶店の流儀から行けば、一生の不覚です。

いえ、大袈裟ではなく。

本当に悔やみました。
(^_^;)

枝垂れてます。

自宅の窓から今年も眺める、お隣さんのお庭の（たぶん）枝垂れ桜。

一気に咲きましたが、今日の雨で一気に散りそう。

今シーズン初の「牛小屋のアイス」

四月より今シーズンの営業を始めた、由仁町の「牛小屋のアイス」。

牧場直営ならではの新鮮なアイスに、インパクト抜群の店主「やっちゃん」が様々なトッピングを混ぜ込んだ「まぜまぜアイス」が、もはや全国的な人気に。

数年前から通わせていただいてますが、お店の内装も記憶では三回、大きく変わってます。ここ最近では更に毎年細かな変化を重ねていて、今年は誰もが天使になれる壁が出現してるとか。

そんな新しい変化に期待しつつ、今年初めて伺ったのは、ゴールデンウィーク前半の最終日。

開店と同時に入らないと行列がすごいだろうな思い、オープン１５分前に行くと…既に１４組待ち。人数にして3、40人程。甘かった。

最初から混ぜてあるアイスは、割とすぐに手にする事が出来るのですが、やはりここに来たならやっちゃんが一人一人と会話しながら、オンリーワンのまぜまぜアイスを作ってくれる「お一人様まぜまぜ」を食べなければ。

それをレジでお願いしたら…1時間半待ち（笑）。

ええ、覚悟してましたから。
σ(^_^;)

むしろ普段の２時間、３時間待ちより早いっす。

こうなる事を想定して、自宅からウクレレを持っていっておりまして。お店の横に広がる芝生の片隅で練習してました。

そしていよいよ順番が回ってきてやっちゃんの前に。

久しぶりに会うやっちゃんは、相変わらずパワーが溢れておりました。

近況報告を交わしたり、スタッフさんとも改めて挨拶したりと、この会話がなんとも和みます。

で。

今シーズン初のまぜまぜアイスは、これまた凄い事に。

イチゴをたっぷり加えて、食感にグラハムクッキーやナッツ類、求肥のモチモチ感も加えて、コールドストーンの上で軽く凍らせたカスタードを。

さらにその横にはソフトクリームまで。これがまたさっぱりあっさりした甘さで、牛乳の新鮮さを感じるソフトクリームでして。

で、本来はアイスを盛るはずのワッフルコーンを帽子の様に被せる。

…いやはや、贅沢。パフェじゃないですか。今年初めてとの事で、サービスしてくださったのではないかと。ありがたい。

堪能させていただきました。

「近淡海」とも呼ぶらしく。

このゴールデンウィーク。

とある事情もあって、父も連れて姉の住む滋賀県へ。

親族揃っての諸々のイベントを終えると、姉が「ホテルとってあるから」と程近い琵琶湖方面へ車を走らせ始め。

しばらくして着いたのはまさに琵琶湖のほとり。

王子様的な名前の、高級感漂うホテル。

「…へ？」

と、思わぬ展開に戸惑ってる間に、ドアマンさんなのかベルボーイさんなのか区別もつかないままにビシッとしたスタッフさんに車のドアを開けられ、荷物は素早くカートにおさめられ。

一緒に来ていた姪がフロントでチェックインしてる間、真横に立派な噴水が流れるロビーで呆然とし…


気付けば地上32階の部屋におりました。

窓からは本当に琵琶湖しか見えない訳で。

なんかもう、部屋が凄すぎて落ち着かないという経験は、20年くらい前に帝国ホテルに泊まって以来でした。

しばし、荷物の整理などをしつつ落ち着きを取り戻してから改めて湖のそばへ。





風も無く穏やかな湖水は、柔らかな水音を立てており…

遥か彼方に対岸が微かに見えるとは言え、これは湖と言うより海だなぁ…

と、思っていたら、琵琶湖は「近淡海」とも言うのだと、こちら方面にお住まいのとある方がＳＮＳで教えてくださいました。

…やっぱ海なんだ、と（笑）。

そうなんだ…なんて思いつつ、部屋に戻ったらすっかり普段通りの酒呑みモードに。

湖を眺めながらのビールを。

以前、支笏湖に行った時も思いましたが、やはり水が沢山あると人間、落ち着くんですかね。暮れて行くにつれ、琵琶湖のほとりには街明かりが煌めき始め、その光も湖面に反射して美しい眺めに。

贅沢な時間を堪能させてもらいました。

翌朝。

水面に朝日が映り込む様は、これまた幻想的でした。

再び地上に降りて、朝の散歩を。



湖を渡る風が爽やか。


芝桜も咲いてました。

こんな気持ちの良い散歩は久しぶり。

程良くお腹も空いて来て…

ホテルの高層階にある和食屋さんで朝食を。

これまた贅沢。

車の運転が控えてたので堪えましたが、こんな朝食と共に飲むビールは最高なんですよね。

思いがけないリゾート気分をゴールデンウィークに味わえるとは。

姉に感謝しつつ、北海道へ帰ったのでした。