じゃ、僕の話をします。

『本気食聡咲』の記事は「居酒屋・和食」カテゴリーよりご覧下さい。/※各掲載店の閉店情報等は基本的に追記しておりません。

夏の風物詩「カンティネッタサリュ」の海水ウニの冷製パスタ

2024-08-04 | イタリアン・フレンチ
北海道ではウニが不漁。

積丹方面のお店では、ウニ丼一杯でフレンチやイタリアンのディナーコースが食べられそうなお値段になってしまってる様で。

さらにはオリーブ油も高騰。

もっと言えば、イタリア産パスタやトマト缶も高騰しまくり。

スーパーでオリーブ油を買おうにも、その値段に躊躇するご時世。

なので、毎年頂く、こちらのお店の夏の風物詩とも言える名物パスタは、果たしてどんなお値段なのか。

若干、恐る恐る伺うと…

想像とは違い、フレンドリーなお値段で安心しました。

そんな訳で、札幌ススキノのイタリアン、「カンティネッタサリュ」さんの…

余市産海水ウニの冷製パスタ。

濃厚なウニの旨みをまとった、太めのパスタは歯応えも絶妙。

噛み締めると、小麦の美味さと相まって、うっとりしてしまいます。

そして鼻から抜ける磯の香り。

残ったソースはフォカッチャに付けて、余す事なく味わいました。

「企業努力」と言う名の、客への思いやりと共に噛み締めました。ありがたい。

もちろん、他にも…
鶏レバーのムースや…


旭川神楽牛のハヤシソースとこだわり卵のオムハヤシなんてのも。

ちなみにあくまで「オムハヤシ」なので「ライス」はありません。

おつまみにこの上ないです。


別の日には、久しぶりに名物の「大人のナポリタン」を。

イタリアのナポリの皆さんに「ナポリタン」を出したら見向きもされない、なんて話もありますが、イタリアンであえて「ナポリタン」を出す心意気。

その味わいの間違いなさの裏返しではないかと。

ナポリの皆さんにも食べていただきたい。

旭川産豚ロース肉のローストポークと余市産そら豆のソテー。

お酒のアテにはもちろん、正直、白飯が欲しくなる味。

「栗山町産とうきびの冷製ポタージュ海水ウニを載せて」。

ポタージュの滑らかさと甘味に、ウニの塩気と風味がよく合います。



イタリアンプリン。

硬めの食感に、ほろ苦いカラメル。「イタリアン」と言いつつも、食べると懐かしさを感じます。

そんな訳で、夏に食べたいメニューの二つ目も、無事に味わえました。

あとは「アレ」なんですけどね…そのメイン食材も不作なんて話も聞きますので、果たして…




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今年も色々頂いた札幌ススキノ「カンティネッタサリュ」。

2023-12-31 | イタリアン・フレンチ
そもそも、イタリアンで、ワインがメインのお店なんですけどね。

変わらず、サラダやチーズと共にひたすら赤星を頂いてます。

フィッシュ&チップスはむしろ、ビールですよね。サクサクでホロホロ。タルタルの酸味や旨みが絶妙。

自家製ロースハム、ツナのソース。

美しいですよね。薔薇のよう。

味わいも美しい、と言うか素敵すぎてですね。

ツナにハムならサンドイッチですよね、と。

お客さんが入れ替わりの時間帯で、客は自分だけだったので、フォカッチャをお願いして自分でサンドイッチにしてしまい。

「シェフ、すみません」とひたすら謝ってから口にしたら、悶絶するくらい最強のハムツナサンドに。

自家製ソーセージとハラペーニョのピッツァ。

ピッツァは最近、一枚丸々食べる体力が無くてお願いしてなかったんですが…

ついオーダーしてしまう、魅惑の味。


いちじくと生ハム。

メロンでは無く、いちじく。こっちの組み合わせの方が、甘さが奥深くて好きですね。当時発売されたばかりの、クラシックの「富良野ヴィンテージ」とともに。

手作りのポテトチップス。やめられない止まらない。

ラザニア。熱々で供されます。ミートソースとチーズが絡み合う。このサイズ感も素敵。

カブのポタージュ。生ハムが載ってます。ひたすら優しいお味。

道産豚のロースト。「トマホーク」と呼ばれる、骨付き肉をローストに。海賊の宴みたいな豪快さ。

「オペラ」とアイスクリーム。

チョコ好きには悶える味ですね。

最近はコロナ禍前の時のように、お客さんが続々と来ていて、ここ数年のように、フラリと予約なしで気楽に入れる事も少なくなりました。

お店にとっては何よりな訳ですが…これからは、以前のようにお店に伺う前の電話確認が必須ですね。


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安心してください、食べてましたよ。「ASSE」の「ペスケ」。

2023-11-04 | イタリアン・フレンチ
少し前の話になりますが…ちゃんと今年も食べてました。札幌創成川イーストエリアにあるピッツェリア「ASSE」さんの「ペスケ」。

今、「ASSE」さんでは、まずアテの盛り合わせが出るシステム。

酒呑みのツボを押さえてる感じが素晴らしい。

名物のウニとリコッタチーズも。

これにはやはり…

秋田の地酒。

パリパリチーズ、なんてメニューもありました。フライパンでカリカリパリパリに焼き上げて、熱々で供されます。

そして「ペスケ」です。
桃とゴルゴンゾーラのピッツァ。何度も申し上げておりますが、デザート的なピッツァではありません。

桃の酸味、甘味、ゴルゴンゾーラの塩気。このバランスが絶妙で、お酒にもピッタリ。「おつまみ」として頂けるピッツァです。

ギリギリ、駆け込んで食べられたんですよね。

もうすぐ、今度はリンゴのピッツァの季節。特別なリンゴで、今年も作ってくださるようです。

こちらも楽しみです。




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江別市のフレンチ「シェ・キノ」で米寿のお祝いを。

2023-06-18 | イタリアン・フレンチ
しばらく前ですが。

父の米寿のお祝いをしなきゃなぁ、と思っていたわけですが、本州の家族を呼ぶにはやはり諸々心配だと。

孫はもちろん、曾孫もいるわけですが、このご時世にして結構凄い数なんですよ。

本当なら一堂に介してお祝いできれば一番なのですが、父の意向もあり、大袈裟な事は今回は見送ろうと。

ただ、何もしないのはどうもなぁ、と。

なので、そう言いつつもサプライズを仕掛けてみましてね。

もう、誕生日とは全く関係ないタイミングでしたが(笑)、あらかじめ江別市にあるフレンチを予約。父には予定だけ空けておくように言っておいて、当日、唐突にお店へ連れて行きました。

住宅街に突然ポツンと現れる「シェ・キノ」は、おそらくお店ができてから15年以上は経つのでは。

地元に愛される、気楽なフレンチ。

実際、何回か訪れてますが、お子さん連れのお客さんも幾度か見かけました。

でも、当然お料理は本格派。地元の食材も使われています。
前菜は海鮮のパートフィロ包み。パリパリの薄いパイ生地の中から、様々な海鮮が。ソースは濃厚なアメリケーヌソース。

フォアグラのソテーに、ジャガイモが添えられています。

実は父はフォアグラ好きでして。もちろん、そんなしょっちゅう食べる訳では無いですが(笑)、ハレの日に家族でフレンチやイタリアンに行くと、好んでフォアグラを食べていたので、今回、お店に相談して用意して頂きました。

合間にはカボチャのポタージュ。優しい甘みでした。

白身魚のムニエルは皮はパリパリ、身がしっとり。

お口直しのシャーベットからの…

牛ヒレ肉のステーキ。名物の地元産野菜のキッシュも添えられてます。

最後のデザート。これまたお店からのお心遣いが。

このフレンチのフルコースを、米寿にして食べ切る父も正直凄いなと。

これだけ食べられるなら、まだまだ元気だなとしみじみ思う夜でした。


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「吉花 CHICCA」

2022-10-28 | イタリアン・フレンチ
二年ぶりです。

札幌のテレビ塔近く。「創成川イースト」とも呼ばれるエリア。

そこにお店はあります。

元々は「オステリアヨシエ」と言う名のイタリアンでしたが、ちょうど二年ほど前に「吉花」としてリニューアル。

イタリアンのみならず、和食などの要素を含めた、シェフの吉江さんが生み出す「フュージョン」料理のお店となりました。




この佇まい。

この扉を開けると、今日はどんな世界が拡がるのか。

毎回、胸が高鳴るのです。

六名だけが座ることのできる、広々としたカウンター。

そのカウンターに繋がる様にキッチンが。

そして、六名のためだとしたら、贅沢なくらい広々とした店内。

席に着くと、吉江シェフが白木のケースに入った今宵の食材を紹介して下さいます。

そして、今夜自分が使うナイフを選ぶ、いつもの儀式を経て、目の前で調理が始まります。



戸井産マグロと白魚のサラダ。カブのソースと自家製カラスミ、岩海苔。

戸井は北海道の南、函館の近く。津軽海峡に面していて、つまりは「大間のマグロ」と同じエリアで獲れるマグロですね。

そこに自家製のカラスミ。

海の幸の宝石箱、ってのはまさにこのことだなと。

たまらず、日本酒を。


鯖と二十世紀梨のサラダ。山葵を添えてあります。

コレが食べたくて秋に来たんです。

この鯖と梨の組み合わせは、「オステリアヨシエ」の頃からあった、吉江シェフならではのお料理。

来てよかった…と、しみじみ思いつつ、味わいました。


たちのボリート。イタリアの魚醤で味付けをしているそうです。そして、上には平取産松茸の炙りが。

北海道の平取町で採れる松茸は、特に最近、その美味しさを耳にすることが多くなりました。

ずっと食べたかったのですが、ついに対面することが叶いました。

目の前で、シェフが松茸を割いている最中からすでに、芳醇な香りを感じました。

「ボリート」とは、イタリアの料理法のひとつらしいのですが、魚醤を使ってるだけあって、鰹出汁のような風味が。

その濃厚な旨味と、松茸の豊かな香り。

添えられたすだちを絞れば、また爽やかな味わい。これまた松茸とよく合います。

至福。

こんな素晴らしい松茸を食べる機会は、二度と無いでしょうね。


ボタンエビの漬け。


マルサラ酒に八角やシナモンなどで漬け込んだ、いわばお寿司屋さんの「ヅケ」とのこと。


イタリアンなんだけど、和食だったり、中華で多用される香辛料だったり。


「吉花」ならではのお料理のひとつ、と言うことになるのではないかと。


鵡川のシシャモのフリッター。

胸びれがカッコいい。

フリッターですけど、つまりは天ぷらですよね。



「アイコ」と言うトマトで作ったドライトマトとイクラの茶碗蒸し。甲殻類の出汁が利いています。

この食材の組み合わせの絶妙さ。

トマトの旨味は、和食の素材とも合うんですね。


ポレンタと宗谷のホタテの炙り。

最初、丁寧な卵焼きかなと。

しかし、ポレンタでした。とうもろこしの粉で作った、滑らかな食感のポレンタは、香ばしく炙られてまさに「焼きとうもろこし」。

ホタテとの相性も素敵。

メインです。

鹿肉のスモーク、帯広の和田ごぼうと松の実添え。熊石町の釜炊きの塩で頂きます。

イタリアンなんだけど、和食。

噛み締めるたびに旨味が溢れる鹿肉。

これまた旨味の塊のような牛蒡。

松の実の食感と風味が、これまた合います。

締めは…

ラーメンにしか見えませんが(笑)パスタです。

パスタ・イン・ブロード。


「ブロード」はつまりは出汁だったりブイヨン、ってことですが、今回は鹿、牛、鴨、カツオを使っていると。贅沢なスープです。


で、パスタは北海道小麦と長沼の平飼い卵で手打ちされたもの。目の前で、四角い生地をパスタマシーンで麺にしてくださいました。


途中では、味変で黒胡椒を。


もはや、超高級なラーメン…(笑)。箸でいただきましたよ。


二条市場の「のれん横丁」に「オステリアヨシエ」があった時は、よく泥酔してお店に行き、締めのペペロンチーノをお願いすると言う、今ではとても出来ない振る舞いを僕はしてまして(笑)、未だにシェフにお詫びの言葉を述べてるのですが…


本当に締めのラーメン…的な、極上のパスタを頂ける日が来るとは。




デザートは、季節のフルーツにサバイヨンソース。マルサラ酒で風味付けされています。

昔から果物を使ったお料理が、唯一無二な吉江シェフの真骨頂とも言えると、僕は思うのですが、そんなシェフが果物を活かしきったデザートを。

素材の甘さを一切邪魔せず、その美味しさを高めるソース。

うっとりします。このデザートには。

そんな、幸せな時間はあっという間に過ぎてしまいます。

以前は父の誕生日をお祝いしたり、姪を連れてきたりと、節目ごとに訪れる事も多いのですが、「自分へのご褒美」としてはこの上ありません。

本当はもっと足繁く通いたいのですが…自分には「自分を褒めたい時」に行くのが身の丈に合っているんでしょう。

それでも、いつお伺いしても、まるでご自宅に招いてくださった様に温かく迎えてくださり、素晴らしいお料理でおもてなしをしてくださる吉江シェフには、いつも感謝しかありません。


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