じゃ、僕の話をします。

『本気食聡咲』の記事は「居酒屋・和食」カテゴリーよりご覧下さい。/※各掲載店の閉店情報等は基本的に追記しておりません。

牛小屋のアイス Ver. 2016

2016-06-25 | カフェ・スイーツ
いきなり、この方が迎えてくださいました。

やっちゃんの分身。すごい完成度(笑)。

由仁町の「牛小屋のアイス」、大幅にリニューアルしました。

入り口の牛さん達も艶やかになったような。

お店も、外観をパッと見た感じは同じようにも見えますが…


やっちゃんの分身の横には、さらに牛のオブジェが。



花々を積んだ貨車を連結した機関車も。


店内も奥にグッと広くなりました。

1.5倍ぐらいですかね。テーブルや座席も増えました。

先程の牛の生首オブジェの後側。

手前には小さな手動式メリーゴーランドも。

よく見ると。

妙に生々しい(笑)。

このエリア、その名も「やっちゃんランド」。滑り台やハンモックもあります。

牛の生々しさはともかく(笑)、お子さんが遊べるスペースになってて、横にはカウンターもあるので、そこに座りながらお子さんの様子を見てることが出来ます。

リニューアルにあたってかなり試行錯誤を重ねられたようで、こういったところにもそれが滲み出てますね。

リニューアルの目玉の1つは「シェアショップ」。様々なお店が入れ替わり、店内外のスペースで営業してます。(ちなみに、どんなお店が入るかは牛小屋のアイスのブログに随時載ってます。)

おなじみのパン屋さん「モミパンアンク」をはじめ、野菜や稲荷寿司を売るお店の他、マッサージやヨガ体験なんてのも。

今回は近くのカレー屋さんが、屋外に移動販売車を停めて営業してました。

「shandi nivas cafe(シャンディ ニヴァース カフェ)」という、お隣の長沼町のお店。


ちょうどお昼時だったのでチキンマサラを。

辛さと甘さの塩梅が素敵。野菜の甘さにくどさも無いのでスイスイ食べられてしまいます。北海道弁で言うと「食べささります」(笑)。鶏の旨味もしっかり。

添えられたタマネギやニンジンのマリネを混ぜていただくと、シャキっとした食感や爽やかな風味も加わりこれまた美味しい。

つい、こちらもオーダー。

ココナッツチキンカレー。他のお店でいただくココナッツミルクのカレーは、甘過ぎて苦手な事が多いのですが、こちらも絶妙な甘さ加減。

まさか、牛小屋のアイスで、やっちゃんの「まぜまぜアイス」の順番待ちをしてる間に、こんな素敵なカレーが食べられるようになるとは想像してませんでした。
(^_^;)

外のベンチに腰かけ、牧場に吹く風を感じつつ、空を眺めながらのランチタイム。至福。

実は。

こんな優雅にお昼をいただけるのも、今年は「まぜまぜアイス」を待つ間のシステムが多少変わった事が大きいのです。

以前は受付をしたら店内のベンチで、順番通りに座ってる必要があったんですね。

今年は受付時に番号札を渡されて、その順番が来るまではお店の付近で自由に過ごす事が出来ます。

最初に大体の待ち時間を示されるので、その時間が来るまで今回のようにゆっくりカレーを楽しむ事も出来ます。

芝生でバレーボールをやったり、ドッグランで犬を遊ばせたりと、皆さんの想い想いの過ごし方をされてました。

今回も安定の二時間待ちだったので(笑)、次からはレジャーシートでも持ち込んで、敷地内の芝生で横になってるのも良いですね。

さて。

お待ちかね。

「まぜまぜアイス」の順番が来ました。

やっちゃんの元気さは言わずもがな。

「今年もよろしくお願いします〜」なんてご挨拶しつつオーダー。

「ベースはサプライズアイスの練乳アイスで、さっぱりしつつも濃厚な感じでイチゴを入れてください。」とのリクエストに…

こちらのアイスで応えてくださいました。レモンシャーベットやカルピスを隠し味に、チーズや求肥なども入ってます。甘過ぎず、フルーツやナッツの風味も豊か。牛乳のコクも活きてる、いつもの新鮮なアイス。

今回、「アンク」で牛乳も売ってたんで飲んでみたのですが、乳脂肪が固まりとなって浮かんでました。この牛乳を使ってるなら納得の味わい。

さらに。

店内で作ってるキャラメルポップコーンとナッツを、ソフトクリームにたっぷりトッピングした「太陽ボウル」もいただきました。

まだほんのり温かなポップコーンがソフトクリームと絡み合います。

(ちなみに、やっちゃんが目の前で作ってくださる「お一人様まぜまぜアイス」以外は、会計後は比較的待ち時間は少ないです。)



日曜でしたから覚悟はしてましたが、変わらぬ人気と大行列(笑)。

その様子はつい先日、ゴールデンタイム放映の全国ネットのテレビ番組でも紹介されていたので、ご覧になった方もいらっしゃるでしょう。

そうなるとたぶん。

さらに混む(笑)。

でも、せっかく来たなら是非「まぜまぜアイス」を。

アイス自体はもちろん、やっちゃんとの会話も楽しい。

しかも。

今ややっちゃんは、お客さんを目の前にして少し会話をしたら、どんなアイスが食べたいか分かるようになったそうで。神かがってきてますね。
(^_^;)

だから僕も最近は、もっぱらベースにするアイスと大体の味の感じを伝えて、あとは話しながら微調整しつつ、やっちゃんにお任せ。

やっちゃんとの会話を楽しみつつ、一緒に自分好みのアイスを作り上げる過程こそが「牛小屋」の醍醐味です。

なので、まだ「まぜまぜアイス」にチャレンジした事が無い方は、是非是非トライしてみてください。

よく、コールドストーンを使う某アイスチェーンと比べられることも多いようですが、あのチェーンが日本に上陸するより先に、やっちゃんは「まぜまぜアイス」を始めていました。

そのテレビ番組でもやっていたのですが…

今の大行列に至るには、その笑顔に隠した長い長い「時間」が。そして、やっちゃんがアイスに向き合う姿は真剣そのもの。

だからやっちゃんのアイスは、たくさんの人を惹きつけるんだなぁ…と。

…国籍不明とか、性別不明とか、注目を集める要素は確かにありますが。
(^_^;)

今年もまた、いつも明るいやっちゃんやスタッフさん達に会いに通うことになると思います。

北大祭で食べまくり2016

2016-06-23 | 美味しいイベント
北大祭です。

去年は甥の結婚式で行けませんでした。

やっと、やっと北大祭の季節が来ました。


生憎の曇り空ですが、公園のようなキャンパスを抜けた先に…


模擬店エリアの一角に並ぶ各国料理のお店。IFFです。インターナショナルフードフェスティバル。

留学生の皆さんの故郷の味が並んでおります。

もちろん、この奥にも模擬店は並んでるんですが…

北大祭のメインの一つだと、僕は思います。

食のワンダーランドは今年も健在。

まずはロシア。

ボルシチ。

インドのチキンカレー。


パキスタンのチキンティッカマサラ。


アフリカ料理のジョロフライス。

鶏肉をトマトベースのスープで煮込み、その煮汁で炊いた米を添えた料理。

同じくアフリカのフィシロールスなるお料理。

魚のすり身が入った、アフリカ風春巻き、ってところでしょうか。

ポーランドのクロキュエティ。

ポーランド風のコロッケですかね。

ブラジルのパステル。

ピザの具が入ってました。揚げピザ的なおやつ。

ここで北大祭伝統の味。

揚げアイス。シューアイスに衣をつけて揚げたもの。冷たさと熱さのコントラストが楽しい。

これはとあるサークルの模擬店で買ったのですが、揚げアイスのお店が少なかったのはちょっと寂しかったですね。

そして毎年楽しみな鉄道研究会の展示で小休止。



北海道新幹線も走ってたのはさすが。

で。

再びIFFへ。

トルコのケバブ。分かりづらいですが、中には肉と野菜がたっぷり。

カンボジアの焼き鳥。

独特なスパイスの風味。

ラストはラツヒなる、ポーランドのリンゴ入りパンケーキ。


天気も悪かったんで、今回は短期集中。


本当はバングラデシュのカレーも食べたかったんですよね…悔やまれます。


それにしても。

毎回言ってますが、このIFF、ススキノ辺りで屋台村的な感じで常設してくれないですかね…


最近の「聡咲」〜2016・初夏〜

2016-06-20 | 居酒屋・和食
先日、「水曜どうでしょう」の藤村さんがご自身のFacebookで、こちらのお店の看板(行灯)前で撮った写真をアップしてまして。

ご覧になった皆さんは、その看板に書かれたとあるフレーズが気になったらしく。

…それはそうだろうなと。
(^_^;)

ご存じない方は、ぜひその目でご確認を。

入口からしてトリッキーな技を繰り出す、札幌ススキノ「本気食聡咲(まじしょく・そうさく)」であります。

今回もこちらで最近いただいたお料理をご紹介。

東京編をしばらくやってた関係で、久しぶりの聡咲の記事。

数名のお客様からも、こちらのお店のカウンターで「サボっちゃダメっすよ」的な突っ込みを喰らいましたが(笑)、そんな訳で今回は20品、一気に行きます。

いきなり凄いですよ。

ハンバーグサンドです。

味付けは塩胡椒のみのハンバーグに、具材はチーズ、レタス、トマト。これぞシンプル・イズ・ベスト。シャキっとしたレタスがきいてます。

いつものデミグラスソースなどをかけたハンバーグも当然素敵なのですが、手間暇かけたハンバーグを味わうには、こんなシンプルな手法で頂くのもこれまた最高です。

時知らずの塩焼き。

時鮭とも呼ばれる、春の終わりくらいから初夏にかけて獲れる鮭。脂の乗り方は秋鮭を遥かに超えます。

実は、この時はまだ時鮭のシーズン前。昨年のシーズンに撮れたものを船上冷凍した時鮭です。でも、冷凍だからと侮るなかれ。ある意味、一番新鮮な時にすぐ味を閉じ込めたので、全く遜色ないですね。

そして酒肴にはもってこいの…

知床鶏ササミの焼き鳥。チーズと梅紫蘇の2種類を。ふんわりした焼き上がりながらも、噛みしめると味わい深い。知床鶏ならでは。

時鮭再び。今度は様似で今年揚がったもの。

今度はムニエル。様似産時鮭のバター醤油ムニエル。パリッとした皮がある意味メイン。

名寄産大雪豚特上ロースのディアヴル風。

「小悪魔風」とも呼ばれる、マスタードの風味が効いたお料理。甘さと辛さが濃厚。様々な豚のソテー系料理を聡咲でいただきましたが、ディアヴル風は初めて。

こうなると、次はどんな豚と出会えるか楽しみです。
( ̄▽ ̄)

湧別産塩水ウニの刺身。

湧別と言えば、オホーツク海に面したサロマ湖の近く。海産物の宝庫ですね。

ウニに色々、マスターの気まぐれオマケが。ありがたい。

時鮭筋子巻き。

貴重な時鮭の筋子。成長しきってない鮭なんで、小ぶりの筋子。でも、その分、旨味が凝縮されてます。

瀬棚産生ホッケのフライ。

刺身でもいけるような新鮮なホッケをフライに。白身魚フライの王者と呼ぶにふさわしい味わい。

ふんわりと柔らかな身と、溢れる肉汁ならぬ魚汁(?)。フライなんで、焼くと滴り落ちてしまうような旨味を全て封じ込めてるんですね。まさに、ホッケの正しい食べ方のように思えます。

ペペロンチーノ。

急に食べたくなり、お願いしました。相変わらず、別次元の熱さが辛さをさらに高めます。独特な作り方によるようなんですが、この超絶熱々ペペロンチーノ、未体験の方は是非。

季節の味。

桜エビかき揚げですね。アスパラが北海道感を醸し出しておりますが、海老の風味とアスパラ、合います。

時鮭が、再々登場。

時鮭の味噌バターチャンチャン焼き風包み焼き。

チャンチャン焼きは大きな鉄板で鮭の半身を野菜と共に豪快に焼き上げて、味噌で味付けをするお料理なのですが、それをカウンターで気軽に楽しめるのがありがたい。

包み紙を開けた瞬間、周りのお客様からも「良い香り!」とリアクションが。

三升漬け冷奴。

三升漬けは唐辛子の醤油漬けで、それを大豆の甘みのしっかりしたお豆腐に。辛さも程良く円やかに。

ホワイトアスパラの天ぷら。

ホワイトアスパラ独特の山菜のようなほろ苦さも、天ぷらにするとちょうど良く。これなら苦手な方でもイケるのでは。これも初夏の頃の味覚ですね。

ポークチャップ。

よくご覧いただくと何となくわかるのですが、ソースにも肉が。豚肉のソテーにミートソースをかけてるわけです。つまり。

この「肉 on the 肉」スタイル。

聡咲では割と日常茶飯事です(笑)。

塩水ウニのカッペリーニ。

メニューには無かったのですが、塩水ウニ刺しがあったのでお願いしてしまいました。ウニの季節には一度は頼むのですが、これには日本酒がよく合います。

何とも贅沢なパスタですよね。ホント。何か、申し訳ない気持ちにすらなるような味です。

屈斜路湖産チップ(姫ます)刺し。

鮭の仲間で、鮭が湖水に残留したのが姫ますとのことらしいのですが、鮭の脂よりも軽やかで爽やか。

支笏湖が有名な産地ですが、「屈斜路湖の方が凄い」と以前マスターから教わり、食べて納得したのがコレ。

たしかに。

味が濃いというか、しっかりしてるというか。で、口にするとトロリと融ける。そして、旨味は支笏湖産よりグッと強い。

さすがはクッシーのお膝元です。

ホワイトアスパラのボイル。

ホワイトアスパラの、このエグいくらいの苦味と風味を楽しむならやはりこのスタイルで。噛むとアスパラの水分が弾けて、やがて鼻に抜ける香りと舌に拡がる苦味。

背筋が伸びるような味わい。体が目覚めますね。味噌マヨネーズがとてもよく合います。

鴨サラダ。

この鴨。しっとりとしております。上品です。パサつくような鴨ローストも多いですが、こちらはもう舌と絡み合うが如く。

米粉マフィンの釧路産ホタテバーガー。

時々、突然現れるカフェ的なお洒落メニュー。タルタルソースとチーズが、ホタテの旨味を引き立てます。

この米粉マフィンも、外側はカリッと焼き上げられてますが、中はきめの細かい蒸しパンのような食感で素敵。

太麺濃厚出汁つけ麺。

魚介の風味も豊かな出汁。口にするとあらゆる旨味が「俺が俺が」と次々に自己主張する濃厚さは、メニュー名の通り。それをサッと太麺ですくい上げると、急に皆さん、仲良くなる。

麺自体も、歯応えにしても小麦の風味にしても嚙みしめる喜びに溢れる麺。

時々、メニューにこうした新機軸の麺料理が唐突に現れますが、マスターの試行錯誤が重ねられた一品。お見のがしないように。



最近、入り口の階段がかなり良い感じで平衡感覚を崩す状況でして。
(^_^;)

入店の際は、左側の手摺り(右は壊れてます(笑))をしっかり掴んで上がるようにしてください。

でも、マスターは今の情景を目に刻んでおいてとお話ししていたので…

何か新たな展開があるのかも知れませんね…。

嗚呼、憧れの崎陽軒。

2016-06-12 | 旅行・駅弁
東京に行くことがあったら、最後に必ず食べたいと思っていたのがコレ。


崎陽軒のシウマイ弁当です。

羽田空港の売店で、まだほんのり温かなものを買うことができました。

20年近く前ですが、毎週の様に東京に出張していた時期がありまして。

朝一番の飛行機で東京に向かい、帰りは最終の新千歳行きに乗ると言う日帰りばかりでしたが、帰りの飛行機を待つ羽田空港のロビーで、夕焼けの滑走路を眺めつつ、冷たいビールとともにシウマイ弁当を食べていました。

慌ただしい1日の締めくくりには、最高のご褒美でした。

そして東京に行く事も無くなり、再びシウマイ弁当を食べたいと、長年憧れ続けていました。

ついに再会。

しっかりビールも購入して…いざ。

駅弁ならではの構成美。蒲鉾と卵焼きも輝かしい。

そしてこの焼売の味。懐かしい。

噛み締めているとホタテの風味がじんわり。

ビールにもご飯にも合います。

嗚呼。変わらぬ味に天を仰ぐ。空港の天井しか見えませんが(笑)。

…で。

そんな再会の感動も冷めやらぬまま。

さらなるもう一品。

個人的には、こちらも夕暮の羽田空港の味でして。

肉の万世のカツサンド。


もちろん、二杯目のビールも携えてます。

左手にビール、右手にカツサンドという、盤石の布陣。

それにしても、このソースの染みたパンとカツの間には、カツサンドならではの旨味が産まれてますね。

カツと、しっとりしたパンとの一体感も素晴らしい。

これで、悔いはない。

カツサンドの最後の一辺を飲み下し、ビールを流し込んだときに…

不思議な達成感が。
(^_^;)

見れば、外はすでに夕闇刻を過ぎていました。

しばらくして始まる搭乗。やがて新千歳行きの飛行機は、夜の帳が降りた東京から飛び立ちました。

うーむ。

今回の東京。

…なんだかんだで結局、食べてばっかだったかも。

そんなことを、飛行機の窓から漆黒に呑まれていく空を眺めながら思ってしまいました。
(^_^;)

歌舞いてきました。

2016-06-10 | 旅行・駅弁

スカイツリー同様、東京で一生に一度は体験したかった事の一つ。

歌舞伎です。

日本人に生まれた以上は、やはり観たい。

今回の東京滞在が決まった時点で、すぐにチケットを確保しました。

やがて当日。

東銀座で電車を降りてしばらく歩みを進めたら、やがて目の前には堂々たるその姿が。

歌舞伎座を目の当たりにすると、何故かシャンと背筋が伸びる感じが。

今回の演目。

「鵺退治」、「寺子屋」、「十六夜清心」そして「楼門五三桐」。

出演される方々の顔写真がずらりと並ぶ看板も。

舞台に立つ中村吉右衛門さん、尾上菊五郎さん、中村梅玉さんの名は、歌舞伎初心者の自分でも知ってる方々。

さらには市川海老蔵さん、尾上菊之助さん、尾上松緑さんも揃い踏み。お名前は変わったけれど、いわゆる「平成の三之助」じゃないですか。

そして尾上松也さんの名もあるじゃないですか。

本当に知ってる方ばかり。

…結構、凄いタイミングで観に来れたかも、と。

程なく開場したので、席へ。

(撮影OKの開演前に撮影した写真です。)

自分の席は3階。ここだとチケットも一般的なコンサート並みのお値段です。

ちなみに一番お高い一階の桟敷席だと2万円。
(^_^;)

でも。

負け惜しみでは無いのですが(笑)、初心者には3階の方が見渡すことができて、逆に観やすくて良いような。

それにしても、この幕の柄を観るとお茶漬けが食べたくなるのは何故でしょう(笑)。

さすがにお茶漬けは無かったのですが…

まさしく幕の内弁当。

しっかり購入。

ここでこれを食べずにどうする、ってもんです。ちゃんと幕間に食べましたよ(笑)。

歌舞伎座の紋章が輝く蓋を開ける瞬間がたまらない。

そりゃ、もう。

格別でしたよ。歌舞伎座でいただく幕の内弁当。その語源を今まさに体感してると思うだけで、その味わいも数倍に膨らむ訳です。

実際、品のある味でした。

自分の席で食べられるのも良いですね。館内には吉兆などの食事処もあって、幕間にそこで食べることも出来るんですが、やはり自席で幕の内弁当を食べることも、歌舞伎を観る上で大切なイベントの一つなのではないかと。

…次に歌舞伎を見る機会がもしあれば、調子に乗って吉兆にするかも知れませんが(笑)。

こんな甘味も。

「めでたい焼き」と言う名の鯛焼き。餅が中に入ってまして。なのでこの名になったんでしょうね。焼き立てで皮はパリッとしていて、中から餡子とともにふんわりしたお餅が。確かにめでたい。

さて。

肝心の歌舞伎ですが。

面白かったんですよ。初めて観ましたが。

実は「イヤホンガイド」も借りまして。

有料ですが、携帯ラジオのようなものを借りてそのイヤホンを耳にすると、演目の進行に合わせて解説を聞けるんです。

これは分かりやすい。物語の背景やストーリーはもちろん、演じられている時代の文化や、誰が演じてるかなんてことも解説してくれるんですね。

正直、この解説が無ければ誰が海老蔵さんで誰が松也さんか、なんてのも分からなかったような。
(^_^;)

これはありがたい。

盛り上がってきたところで、しばしイヤホンを外して両耳でしっかり歌舞伎を体感。

本当に声がよく響く。

見得を切る時の「ババン!!」なんて音も、こんなに反響するのかと思うほど。やまびこのようでした。

そして、絶妙なタイミングで大向うから「成田屋!」「音羽屋!」と屋号が。

本当に3階の一番後方から聞こえます。

これは逆に一階の席の客がやるのは御法度だとか。

そして、絢爛豪華な衣装や舞台の素晴らしさももちろんのこと。

歌舞伎はこれら全てを含めた総合的な芸術なのだなと。

役者の良い演技は、ビシッと大向うが決まってさらにそれが活きる。

江戸の頃から連綿と続いてきた歌舞伎の文化は、役者や観客も含めて歌舞伎を愛する人々が大切に紡いできたものなんだなと。

そんなことを…呑気に幕の内弁当を食べつつ思ったりしました。
(^_^;)

最後の演目「楼門五三桐」は、中村吉右衛門さん演じる石川五右衛門が、南禅寺で満開の桜を眺めつつ言う「絶景かな、絶景かな」に始まる台詞が有名ですが…具体的にこの演目の台詞だったとはつゆ知らず。

「これかぁ…」なんて、感動してました。

「寺子屋」も有名な演目らしいのですが、すっかり感動して目が潤んだりして。イヤホンガイドのお陰もあって、物語に引き込まれました。

(この演目では、市川海老蔵さんが重要な役柄を演じていました。まさか、あんなご事情を抱えながらの舞台だったとは当然知らず、今になってそんなことを微塵も感じさせない、堂々たる演技だったと思い返しています。奥様の体調が回復なさるのを祈るばかりです。)

それにしても。

あれもこれも、初めて観る世界。圧倒されました。

やはり日本が世界に誇る文化ですね。

…また観たいなぁ。