「昭和の名人完結編 五代目桂文枝」

昨日発売なのを思い出し、ショッピングセンターの書店で購入しました。折角だからと帰宅の車中で聴くつもりでした。ところが地下駐車場に濡れた車輪のあとがたくさん付いています。地上へ出ると猛烈な雨です。ラジオは大雨警報が発令されたばかりです。
久し振りに土砂降りの雨の中を走りました。それで、屋根に当たる雨音でＣＤが聞こえません。

帰宅後先ほど聴き終わりました。中学・高校が兵庫県でしたので、桂小文枝の頃ですか。聴きやすい大阪弁と女性を演ずるときの独特の仕草が記憶に残っております。

演目
①立ち切れ線香
解説書には、「落語史上もっとも切ない、若旦那と芸妓の恋」とあります。船場の若旦那と芸妓の恋の物語です。親族と大番頭たちの会議で蔵に入れられた若旦那。それとも知らず待ち焦がれる芸妓が悲しい終焉を迎えます。置屋の女将のひとりせりふは心を打ちます。
「立ち切れ線香」は艶の無い題名だと思いますが、落ちに関係しますの仕方のないところですか。
悲劇的な最後ですが、このあと若旦那はどうするのでしょうか。私が若旦那だったら、こんな結末にしてしまった親や親族、番頭に仇を討ってやりたいです。

②船弁慶
どうしようもない職人が友人の誘いで、女房の目を盗んで友達同士で舟遊びに出かけます。それを「落語史上もっとも怖い”鬼嫁”」に見付かってしまいます。
馬鹿な亭主かもしれないが、強烈な女性ＤＶです。面白おかしい落語としても、後味のよくない噺ではあります。