新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
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「昭和の名人完結編 六代目三遊亭圓生」

2011-08-17 18:17:16 | 芸術鑑賞
昨日購入しましたが、私が一番好きな落語家ですので、涼しいところで早く聴きたいとおもい、用事も無いのに車を出しました。
炎天下の道をなるべく集中したく、ひとっ走り何時もの里山方面にコースを取りました。

演目
①御神酒徳利上下
 お店の年末の大掃除に将軍家から拝領の御神酒徳利が置かれているのを発見した番頭が、盗まれてはいけないと水甕に入れておきます。その後徳利の紛失騒ぎに怖気つき、占いで見つけたように誤魔化します。その能力に感服した大阪鴻池の支配人が、お店のお嬢さんの病気平癒を願ってこの番頭を大阪に連れて行きます。道中と大阪での占いの顛末は。

番頭のしっかりした女房の発案でのいんちき占いが、周辺の困っている人たちを救っていきます。そして番頭も感謝のお礼で最後は宿屋の主になります。
出演者はみな言い人ばかりです。三遊亭円生の息遣い、仕草、口調が目に浮かびます。
蛇足ですが、稲荷の御神体の厳かなお告げが気に入りました。何とか書き起こしてまねをして見たいです。
色々な話の中にはまねをして見たい職人口調とか、口上など名文句がありますが、この御神体のお告げもかくし芸にして見たいです。

 最近聴いた噺だなと思っていましたら、1ヶ月ほど前に知人からもらった桂三木助のCDにありました。

②真景累ケ淵~豊志賀
有名な怪談噺です。全体ではとても長い噺だそうですが、まだ通して聴いたことはありません。
噺だけを聴いていると、39歳の富本節の師匠豊志賀と男女の中になった22歳の新吉、そして通ってくるお久との関係。
初心な男を手玉に取る豊志賀、それをいい事に自堕落に暮らす新吉。嫉妬に狂う豊志賀。疎ましくなり若いお久に手をのばす新吉。

登場人物はいい人はいません。本能のままに好き勝手をやっているように思われてしまいます。ところが解説を読みますと、「真景累ケ淵」の長い噺の因縁噺があるそうです。新吉の父が豊志賀の父を殺していて、実は二人は仇同士だそうです。
どうもこの長い噺は、徹底的に人間の因縁を重ね合わせた話のようです。
何人かの噺家の「真景累ケ淵」を断片的には聴いていますが、つながってはいません。


コメント
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