パラシュート回り、バックプレートの開発が終わり、次におこなったのが、ハーネス表面「オーバーサーフェース」の開発です。
今回は、新しい立体裁断にトライしました。
今までの立体裁断よりも、美しく、そして、時間も短く製作できる可能性があったからです。
しかし、現在のハーネス表面を作る技術はとても繊細で難しく、型が完璧でも湿度で生地の寸法が変わってしまうため、かなり神経を使う仕事と言えます。
新しい立体裁断の型を作るに当たり、まずは実物大の模型から作ります。
そして、これに生地をあてて、一番美しくなる立体裁断を調べるわけです。
以前はコンピュータで簡単なプログラムを組んで、座標変換しながら立体裁断を計算するということにもトライしましたが、実は実際やってみると、座標の入力だけでも膨大な作業で、しかも、そのもとになるデーターを出すのも、正確にはやりづらい(結局実物のハーネスを図らないといけない。レーザー等で瞬時に立体の座標を読み取る機械があれば別ですが‥。)ため、結局、原始的な方法の方が効率的という結論になりました。
模型が出来たら、それに生地をかぶせて出来るだけしわが出来ないカットを探っていきます。
今回は腹回りのカットが新しくなるため、そこのところは特に重点的に調べました。
こうして立体裁断の型が製作されていきます。