このラインは、弊社ハーネスのすべて、そして、多点吊りのハーネスに使われているラインです。
ハーネスによっては、「ニー ツー ショルダーライン」と言ったりもします。
このラインの目的は、体が下に折れ曲がるのを防ぎ、安定したプローン姿勢を保つためにあります。
一般的にこのラインの調整は、釣り下がった姿勢で、背中が一直線になる程度です。
もし、このラインが長すぎた場合、体が下に折れ曲がり、その結果、背筋が疲れやすくなってしまいます。
また、フロントファスナーに「シワ」が入ってしまい、ファスナーが最後まで閉まらなくなってしまいます。
逆にピッチラインを張りすぎた場合、エビぞり姿勢で背中が痛くなってしまいます。
いずれにせよ、ピッチラインの長さが悪い時は、背中に疲れがくるということになりますから、一番疲れない長さが「適正」と言っても良いと思います。
なお、弊社の「X-SPORT」は、ピッチラインの途中にストッパーを設け、ピッチの姿勢が保てるという珍しい構造になっています。
通常は、ピッチラインの他に「ピッチアジャストライン」を取り付けますが、ハーネスの構造を出来るだけシンプルにしたかったため、独特な構造を用いました。
ですから、このハーネスのオーナーの方は、ハーネスメンテナンスのときには、必ず元と同じような形になるようにしてくださいね。