パラシュートインナーバッグの開発が終わったところで、次にそれにあったパラシュートコンテナの開発に入りました。
今回のコンテナの開発に際し、そのサイズを最初から多きめにすることを考えておりました。
これは、私が15年ほど前に開発し、良好な結果を残せたシステムを、少し形を変えて応用するためでした。
15年ほど前、パラシュートを尻の後ろに配置することがはやったことがありましたが、この方法はパラシュートの取り出しにくさが問題となっていました。
そこで考えたのが、パラシュートコンテナの横幅をわざと大きくとり、パラシュートの取り出しと同時に、体の重みをうまく利用しパラシュート取り出し口が開くようにしたものでした。
このアイデアはよい結果をもたらしましたが、その後時代が進み、パラシュートはわきの位置に移動したため、そのままお蔵入りになっていました。
しかし、今回開発するハーネスにはこのアイデアが応用できそうです。
パラシュートコンテナの横幅に余裕を持たせれば、前回でもご説明したように、パラシュートインナーバッグの横幅をもともと今回のハーネスでは広くとっているわけですから、そのまま15年前のアイデアが使えるはずです。
上の写真をよく見ていただくと、パラシュート本体よりもコンテナの方が大きく設定されていることがお分かりいただけると思いますが、それは今説明した理由によるものです。
申し遅れましたが、上の写真はパラシュート周りの開発を行うために作ったテスト台で、本体のハーネスでテストする前に、いつもこの台を使い、コンテナの開発や機能テストを行っております。
そして、テストの結果、非常にパラシュートの取り出しがスムーズになったことを確認いたしました。