ずいぶんご無沙汰だったこのシリーズ。再び投稿します。
今回は、初のキングポストレスグライダーである「トップレス」です。
近代版のキングポストレスの中では最初に現れたのがこの機体です。
それまでは、翼の下にストラットをつけるという手法でキングポストレス機を作る方法がありましたが、この方法だとロールのコントロールが重くなり、しかも組み立てが大変になってしまい、その割には性能向上があまり見られなかったために、ずっとこの種の機体はお蔵入りとなっていましたが、トップレスではクロスバーの強度をあげて荷重に耐えさせるという新しい考え方で、見事にキングポストレス機を一般化することに成功しました。
この機体の発売当時は、秀でた性能を持っていたために、各メーカーが脅威を感じ、こぞってキングポストレス化を進めましたが、私はこの機体の評価は、性能だけでなく、そのハンドリングも高く評価しています。
とにかくハンドリングが素直で、特筆すべきは低速のネバリの持ちの良さでした。
サーマリング中いくら押し出しても失速に入らず、内側の翼端が見事にネバって持ちこたえてくれるので、ほかのどの機体よりも小さくまわれ「浮き」が良かったのです。
正直、このトップレスで上げられないサーマルは、他のどの機体も上げられない‥。と思えました。
これだけ高い性能を持ったトップレスでしたが、他メーカーの機体も向上してしまい、いつの間にかその影をひそめてしまいましたが、私はとても好きなグライダーでした。