飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

星の王子様の謎 その7

2008-11-06 19:08:41 | ロマン飛行(romance of flying )

王子様は旅を続ける中で、星においてきたバラの花が、自分にとっていかに大切なものだったに、やがて気づき始める。

そうして、地球にやってきた王子様は、旅を続ける中、一匹の狐に出会う。実は、この狐の存在が、この「星の王子様」の物語の中では重要なものとなる。

王子様は狐と知り合い、王子様が星においてきたバラが、たとえそのバラの花がその辺に咲いているバラと同じだとしても、既に自分にとっては特別なバラで、かけがえのない存在になっていることに気づく。

そして、狐は別れ際に大切なことを王子様に教える。その部分を抜き出してご紹介する。

「さっきの秘密を言おうかね。なに、なんでもないことだよ。心で見なくちゃ、物事は良く見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」

これを聞き、王子様は「かんじんなことは、目には見えない」と繰り返す。

この部分は、まさにこの物語が集約されているところであり、最も作者サンテックが読者に伝えたかった部分だと思う。

そして、この本を読み込んでいくうちに、実は、この狐の存在は、サンテックの親友レオンウェルトであると、私には思えてならなくなった。

なぜならば、王子様と狐はお互いとても仲良しになり、そして、狐は王子様にとても大切なことを教えているからだ。

この「星の王子様の秘密」の最初に、この物語はサンテックの親友、レオンに当てて書かれたのもと紹介した。

つまり、サンテックはナチスにとらえられて連絡がつかなくなったレオンにあてて、自分に大切なことを教えてくれたレオンを狐という存在に置き換え、「レオン、お前が言いたかったことは、かんじんなことは目には見えない。そういうことだろ!」と言いたかったのだと、私は考えている。

コメント
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