この日訪れるお城、2ヶ所目は笠間城です。
笠間城は、標高約200メートルの佐白山に築かれた山城。
佐白山の山麓にある城主下屋敷跡。
ここから本丸への登山道が続いていると、井筒屋のおじさまがおっしゃっていました。
しかし観光案内所のおばさまは、先に進んだところにある駐車場からの道を推奨していました。
そこで・・・・・・
きつい山道をちゃりんこで進んでいきます。
その途中にあるのが九ちゃんの家。
今にもつぶれてしまいそうな廃墟ですが、この家はかつて坂本九の一家が川崎から戦時疎開して住んでいたそうです。
すぐ近くには「上を向いて歩こう」の歌碑も立っています。
さらにきつい山道を進んでいくと、
路上に落っこっている巨石、大黒石です。
伝承では、鎌倉時代に佐白山の僧兵が攻め込まれたとき、この石を転がして難を逃れたといいます。
しかし・・・
・・・・・・ぶ~~ん・・・・・・
立ち止まってたったの2秒、蚊の羽音が耳に入ってきたのです。
これから登るのは山城、そして私の手持ちの荷物に虫よけスプレーはありません。
大黒石から少し進み、千人溜駐車場に着きました。
落ち葉や枯れ枝がそのままになっていて、あまりきれいな駐車場ではありません。
もう少し清掃なり手入れをした方がいいんですけどね・・・。
それよりも、登山道の入口を阻んでいるバリケード!
これって、ここからは入れないということでしょうか・・・?
城攻め旅で私の行く手を幾たびも塞いできた天敵・「立入禁止」。
観光案内所の職員どもは、こんなところを勧めてきたのか?!
・・・いやいや、そんなはずはない。
よくよく見れば「車両進入禁止」とあるではないか。
「立入禁止」のバリケードは、車両進入禁止をさらに強調するために置かれているのだ、そうにちがいない。
だいいち、観光案内所の職員さんが、立入禁止の場所を案内するのはおかしいし、立入禁止の事実を把握していないのもおかしい。
ということは、車両は入っちゃいけないが、歩行者は入っても構わないということになるんじゃないか?
そう解釈して、強行突入。
ほどなく、大手門跡に到着。
・・・・・・ぶ~~ん・・・・・・
立ち止まって2秒も立たないうちに、耳に入ってくる不快な羽音。
大手門から続く道を阻むかのように造営されている石垣。
大手門を突破した敵軍勢は、この石垣の出っ張りのために曲がって進むことを余儀なくされ、進軍の勢いを削がれてしまうという仕掛けです。
・・・・・・ぶ~~ん・・・・・・
笠間城は、関東では珍しく石垣をふんだんに用いた城郭であります。
笠間の地は、現在でも御影石の採石が行われているくらい、採石に適した地。
江戸城のように、他の地域から石を取り寄せることもなく、石垣を造成することができたのでしょう。
・・・・・・ぶ~~ん・・・・・・
もうガマンならん! ヤブ蚊の大群め!!
せっかく笠間に来たので、笠間稲荷神社でお参りをすることにしました。
楼門をくぐり、
右側にある立派な藤棚は八重の藤【茨城県指定天然記念物】で、樹齢は400年なのだとか。
拝殿の裏に回り込んで、本殿【国指定重要文化財】。
この日は暑く、境内ではミンミンゼミが盛んに鳴いていました。
・・・・・・笠間城にはヤブ蚊がいなくなる冬に登るとしましょう。