東京五輪2020が開催されるはずだった、令和2年8月。
赤壁の戦いがあったとされる地域で発生したという疫病がまん延し、五輪は延期となってしまったのです。
疫病のまん延に対する措置で、大いに打撃を受けたわが国の観光業。
これに対する施策で始められた、「GO TO トラベル キャンペーン」。
まん延防止の観点からは真っ向から対立するこの施策は、賛否両論が巻き起こっています。
それとは関係なく、わが「GO TO 続100名城キャンペーン」は粛々と続行中。
今回も、わが本拠地・柏から旅は始まります。
旅のおとも・青春18きっぷに、3回目の改札印が刻まれました。
こたびは南口から入ったので、しっかり「柏駅(南)」と表示されていますね。
最初の電車は、6時32分発 常磐線 快速電車 上野行きです。
すっかりおなじみの柏駅の駅名標をこの日も仰ぎ見て、3番線ホームにやってきた電車に乗り込みました。
ZZZ...
松戸、北千住、南千住、三河島、日暮里の各停車駅を居眠りしながら通過して、
問題なく上野駅に到着。
上野から、進路を北へ。
本格的な旅の始まりといったところでしょうか。
今度の電車は7時16分発 宇都宮線 普通電車 宇都宮行きで、5番線から出るようです。
発車まで少々時間があるので、
電車旅ではおなじみ、駅そばをもって朝飯としましょう。
発車ホームのお隣、7番線・8番線ホームにある「爽亭」というお蕎麦屋さんへ。
券売機の下の方にあった「タイムサービス 朝得」(310円)。
きつねのお揚げとたぬきの揚げ玉が入っている、いわゆる「むじなそば」というやつですな。
でも「むじな」と「たぬき」って同じじゃなかったっけ?
たぬき・むじな事件とかいう刑法の重要判例もあったような。
そんなことはどうでもよく、この旅最初のお食事をおいしくいただきました。
7時16分、電車は定刻どおり発車。
この間も睡眠時間に充てて、一路、宇都宮へ。
宇都宮駅到着前に目を覚まし、「ニッポン城めぐり」を起動。
8時56分、JR日光線が合流するあたりで江曽島城を攻略できました。
2分後の8時58分、
宇都宮駅に到着しました。
宇都宮駅から、さらに北へ。
今度の電車は、発車標が見づらいですが、9時12分発 宇都宮線 普通電車 黒磯行きです。
宇都宮駅での乗換時間は約10分、と珍しく時間に余裕があるので・・・
朝飯の次はブランチということで駅そばをいただこうとしましたが、残念、ここの蕎麦屋さんは11時開店からだそうな。
黒磯行きの電車に乗って、
矢板駅の手前で川崎城【矢板市指定史跡】を攻略。
終点の黒磯駅到着直前で伊王野城【那須町指定史跡】を攻略し、
10時04分、黒磯駅に到着しました。
「黒磯」の文字を見て、いよいよ関東を出るんだなぁという実感が湧いてきます。
正確には、黒磯駅から3駅の豊原駅の先が栃木・福島県境なのですけどね。
しかし鉄分を大いに含む私からすれば、電流方式のために必ず乗り換えがあって「宇都宮線」の名乗りをやめる黒磯駅こそが、東北地方の玄関口というイメージがありますね。
今度の電車は、10時23分発 東北本線 普通電車 新白河行きです。
発車標が「宇都宮線(東北本線)」じゃなくて、ストレートに「東北本線」と表記されていますね。
近年新たに登場した「新白河の関」。
そこに向かう電車はE531系電車、柏市民が毎日見てる青い方の常磐線です。
このポスターには「ドアが押しボタン式で開けられます」と書いてあります。
そうそう、東北地方の電車は、乗降客の多いJR仙台駅であってもドアを押しボタンで開ける方式になっていました。
ですがかの疫病のまん延を防止するため、押しボタンによるドア開閉は中止となっていました。
発車時刻を迎え、E531系5両編成の電車は、開いている20ヶ所すべてのドアが乗務員によって一斉に閉められました。
栃木県最北の豊原駅を過ぎ、ついに東北へ。
10時47分、新白河駅に到着。
新幹線が停まる新白河駅。
「白河」を名乗ってはいますが実は白河市ではなく、隣りの西郷村にあります。
「村」にある新幹線停車駅は、この新白河駅のみだそうです。
発車標がほとんど見えていませんが、今度の電車は10時54分発 東北本線 普通電車 郡山行き。
7番線ホームに停まっているこちらの電車、ロングシートで18きっぱーを苦しめるE701系電車です。
私の学生時代から運用されているこの車両、令和の御代になってもいまだに現役です。
端っから座ることはせず、ドアそばから車窓を眺めることにしました。
新白河駅のお隣、白河駅から白河小峰城【国指定史跡】を拝見。
事実上の天守だった御三階櫓【再建】は、相変わらず見事なお姿ですね。
11時32分、郡山駅に到着。
11時39分発 東北本線 普通電車 福島行きに乗車。
西の空を見ると、安達太良山に分厚い灰色の雲がかかっています。
この日は奥羽山脈の向こう側に行くので、この先の天気が不安ですね・・・。
12時27分、福島駅に到着。
今度の電車は、12時51分発 山形線 普通電車 米沢行きです。
発車時刻まで20分ほど待ち時間がありますが、それよりも次発の電車が16時04分と3時間以上も発車がありません。
12時51分発の電車に乗り遅れないようにしなければなりませんね。
コンコースからホームを見下ろすと、米沢行きのE719系電車が停まっています。
この電車で米沢に行くのかなぁ~と思っていましたが、奥のホームにもう一編成停車していました。
コンコースから離れた5番線ホームに停車している米沢行きのE719系電車。
発車時刻を迎え、年齢35前後の淑女たる乗務員がドアを閉めます。
電車は2両編成ですが、故あって後ろの車両の座席を確保しました。
福島から笹木野、そして庭坂の2駅までは、福島盆地の平地を進みますが、
庭坂駅を過ぎると、奥羽山脈を分け入って進む峠越えが始まります。
淑女たる乗務員さんが検札に来るのも、庭坂を過ぎたあたり。
深い深い山の中です。
こんなところを新幹線が通るなんて信じられません。
山形県に入って最初の駅は、板谷駅。
豪雪地帯のため、駅全体がスノーシェルターに覆われています。
そして板谷駅に到達したということで、私は千円札を財布から取出し、スタンバイ。
(※帰りの電車から撮影)
「ちか~ら~もちぃ~」
板谷駅と同じくスノーシェルターに覆われた峠駅のホームに、響き渡る売り子の声。
私は開扉した右側のドアへ向かいます。
峠駅での停車時間は約30秒。
限られた時間の中、売り子さんは手際よく千円札と力餅を交換していきます。
売り子さんは電車の後方から売り回るので、後方の車両にいたほうが購入しやすいのだそうです。
以前はレジ袋に入れて渡していたそうですが、セクスィーな奴が頑張ったためにレジ袋を廃止にしたそうです。
短い停車時間で売りさばくためには、レジ袋代を徴収するよりもレジ袋そのものを廃止した方が理にかなっていますね。
この日の昼飯と決めていた峠の茶屋「峠の力餅」。
峠の力餅、うまし!
あんこは甘さ控えめのこしあんですが、さすがに何個もいただくと飽きがきてしまいました。
2個ほどお残ししましたが、これらは帰りの電車でいただくこととしましょう。
車窓の山川を眺めながら、奥羽山脈を通過していきます。
このときは進行方向左側に座っていましたが、どうも反対側の車窓の方が見ごたえがあったような・・・?
帰りは逆の車窓を眺めることとしましょう。
13時38分、
米沢駅2番線ホームに到着しました。
1番線ホームには、つばささんがスタンバイしていらっしゃいました。
【今回の鉄道乗車記録】
JR東日本 [JJ07]柏駅 3番線 6時32分発
[JJ]常磐線 快速 上野行き 15両
[JJ02] UEN 上野駅 12番線 7時01分着
[JU02] UEN 上野駅 5番線 7時16分発
[JU]宇都宮線(東北本線) 普通 宇都宮行き 15両
宇都宮駅 7番線 8時58分着
宇都宮駅 8番線 9時12分発
■宇都宮線(東北本線) 普通 黒磯行き 4両
黒磯駅 1番線 10時04分着
黒磯駅 4番線 10時23分発
■東北本線 普通 新白河行き 5両ワンマン
新白河駅 6番線 10時47分着
新白河駅 7番線 10時54分発
■東北本線 普通 郡山行き 4両
郡山駅 4番線 11時32分着
郡山駅 5番線 11時39分発
■東北本線 普通 福島行き 4両
福島駅 3番線 12時27分着
福島駅 5番線 12時51分発
■山形線(奥羽本線) 普通 米沢行き 2両
米沢駅 2番線 13時38分着
*所要時間 7時間06分 (移動時間 5時間35分 待ち時間 1時間31分)
*移動距離 338.4km
*運賃 青春18きっぷ使用(使用しない場合、5,720円)
【今回の「城攻め」成果】
■宇都宮線(東北本線)
(7時56分 [JJ02]上野駅発車)
8時56分 雀宮(小山から4駅)・宇都宮駅間(田川橋梁・日光線分岐付近) 江曽島城を攻略。
(8時58分 宇都宮駅到着)
(9時12分 宇都宮駅発車)
9時40分 片岡(宇都宮から5駅)・矢板駅間(内川橋梁) 川崎城【矢板市指定史跡】を攻略。
10時03分 黒磯駅 伊王野城【那須町指定史跡】を攻略。
(10時04分 黒磯駅到着)
日本100名城・続日本100名城登城の旅・第23弾~「GO TO 続100名城キャンペーン」第12話へ続く。