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教会設立73年 都会と下町とが交差する大阪のどまん中にある天王寺のキリスト教会 ぜひお立ち寄りください!

クリスマスメッセージ「主は貧しくなられた」

2009-12-25 10:42:36 | メッセージ
聖 書 Ⅱコリント8章9節

教会歴でクリスマス礼拝は冬至に一番近い日曜日に定まっている。今年は20日。太陽の出る時間が一番短く、夜が長い、いわば一年で一番暗い日、それが冬至。しかしこの冬至を堺にだんだん太陽の出る時間、昼が長く明るくなってくる。この冬至からクリスマスが始まっていく意義、暗闇に光が差し出して明るくなっていく、すなわち神の子イエスの誕生によって、闇の世界に光が差し込み、世界を照らし出す希望を、そこに見ていきたい。

さて、「暗い」といえば、ペシャワールを拠点に26年間医療活動や井戸掘りなどの水源確保事業をなさり、尊い働きをなさっているペシャワール会代表の中村哲さんの言葉をいつも思い出す。「持てば持つほど人は暗くなっていく」との言葉が心の内から離れない。重たい言葉である。これは、多くの物や情報を持つことだけが豊かさだと考え、それに慣れた私たちを暗くしている一つの大きな闇といえる。
 
先週大きなニュースとして、地球温暖化対策のための会議がコペンハーゲンで開かれた。結局様々な思惑が絡み、会議でのCO2削減の数値目標は見送られた。経済力にものを言わせた某大国の首相は、当然の勝利と自画自賛した。一方、温暖化の影響で海面上昇をもろに受けやすい太平洋の島国ツバルの代表は、「銀貨30枚で国民を裏切れというような提案だ。わが国の未来は売り物ではない」と憤慨し、さらに、アフリカ・スーダンの代表は、このままでは温暖化がもたらす洪水や干ばつの影響で死者が広がる、と酷評した。
「持てば持つほど暗くなっていく」。自国の利害ばかりを追い求めるのなら、やがては地球の同胞である他国に与えた痛みのそのつけが必ず回ってくる。しかし、それは私たちの日常においても言えることである。

神の子イエスの誕生は、人間をあらゆる所有への執着、又あらゆる思い煩いからくる不安や恐れを解放し、真の平安を与える。神は最も大切なひとり子を、すべての人間が罪から解放されるために、この地上に与えてくださった。そして、その真実と愛を示すために十字架上におけるみ業を成し遂げられた。神御自らがそのひとり子という宝を差し出してくださった。ここにクリスマスの原点がある。

Ⅱコリント8章9節。「あなたがたは、わたしたちの主イエス・キリストの恵みを知っています。すなわち、主は豊かであったのに、あなたがたのために貧しくなられた。それは、主の貧しさによって、あなたがたが豊かになるためだったのです。」
イエス・キリスト。人間の一番の闇ともいえる死にも打ち勝ちたもう十字架上のみ業と復活の主が私たちのもとにお生まれくださったことを、心からお祝いしましょう。
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