日本バプテスト大阪教会へようこそ!

教会設立73年 都会と下町とが交差する大阪のどまん中にある天王寺のキリスト教会 ぜひお立ち寄りください!

「わたしを呼べ」

2024-11-24 14:13:30 | メッセージ
礼拝宣教 エレミヤ33章1-3節、10-11節   世界祈祷週間        

本日から来週の日曜日まで、世界バプテスト祈祷週間として覚えていきます。それに先立ちお世話下さっている女性会より、世界バプテスト祈祷週間の主旨や祈りの課題等の説明とアピールがありました。日本バプテスト連盟の国内伝道、又国外伝道の働きをはじめ、世界各地において行われています様々な救援活動、和解といやし等の奉仕活動が守られ、世界の至るところで主の栄光が顕わされますよう共に祈ります。

10月から2ヶ月間に亘り読んできましたエレミヤ書、今日で最終回となりました。
先週は、危機的な時代の中で、王に主の言葉を語ったために獄舎に拘留されていた預言者エレミヤが主の命じられたとおりいとこのアナトトの畑を買うというエピソードから聞きました。その畑のある地にはベニヤミン族のレビ人たちが住んでいたのです。
それは、神に対して背を向け続けたことによって崩壊していく町々が、いつの日か回復し、人々が再びその地の畑を売り買いするようになる、というユダの民の希望のメッセージであったのです。

エレミヤは紀元前(BC)627年に預言者としての召命を神から受け、40年間預言者として活動しました。預言者は「見張り人」と呼ばれていました。見張り人は、「見張り台」の上に立って、寝ずの番をして、外敵が襲ってくるのを見張ります。人びとや社会の危機を察知して警告を発する者です。そのような、時代のときを見張る預言者が警告したにも拘わらず、人びとがそれに聞こうともせず、剣によって殺害された場合、その責任はその個々人にあるのです。(エゼキエル33章)
その一方で、預言者が危機を警告しなかったがために死者が出た場合には、血の責任は預言者にあると、預言者エゼキエルの書同33章に記されています。警告を発すべき者が発しないことの責任は重大であることを熟知していたエレミヤは、自ら迫害に遭いながらも、「神に立ち返って、その回復に与るように」と、熱く、誠心誠意をもって民に語りかけ続けます。
エレミヤはエルサレムから4キロほどに位置するベニヤミンの地のアナトトの祭司の息子でした。アナトトはレビ人の町であったようです。(ヨシュア21:17)祭司の系統であり神に仕える働きをするレビ人は他の部族と異なり嗣業の土地を与えられず、他の部族の捧げ物の中から糧を得ていました。また、共同の放牧地で羊を飼って生活をしていたのです。それは神がお命じになったことであり、神はご自身こそが彼らの嗣業となられると、おっしゃったのです。彼らは神に仕える者として敬われることはありましたが、人々の心が神から離れていく中で、レビ人を疎んじられ、流浪の民と見下されることもあったようです。エレミヤはそのような人びとの視座から、神の預言者としての召命を受け、その務めを担うことになったのです。

さて、本日の箇所も、獄舎に拘留されていたエレミヤに神は再び語られます。3節「わたしを呼べ。わたしはあなたに答え、あなたの知らない隠された大いなることを告げ知らせる」。
エレミヤが囚われの身となったことは、ユダの民がやがて捕囚の身となることを象徴的に表していました。神の警告を聞かなかったエルサレムは陥落し、荒れ果て、バビロンの支配下におかれてしまうのです。苦しみと将来の希望など持てない状況に置かれていたそのエレミヤに、主が「わたしを呼べ」とおっしゃったのも、ユダの民が苦境の中で絶望することなく、主が「わたしを呼び求めよ」と語られた神の愛のメッセージ(使信)であったのです。預言者エレミヤその者が神の解放、救いのメッセージとしてもちいられていくのです。いや、預言者というのは、本当に大変な任務であるなあと思わされます。

さらに、ここで神はエレミヤに、「あなたに隠された大いなること」、新改訳では「あなたの知らない、理解を越えた大いなる事」を告げようとお語りになりました。それは2節にあるように、「神は創造者、主、すべてを形づくり、確かにされる」お方であるからです。人の理解できることはほんの僅か一部分でしかありません。それさえ正しいかどうかわかりません。しかし主なる神さまは、すべてを確かにすることがおできになられるのです。その主なる神さまが「わたしを呼べ」とお語りになるのです。
こんなにも直接的に、一対一で相対して、「わたしを呼べ」と主が大胆お語りになっているのです。それは先に申しましたように、エレミヤのみならず、苦境におかれる者すべてに向けて呼びかけられているのです。エレミヤ書29章では「そのとき、あなたたちがわたしを呼び、来てわたしに祈り求めるなら、わたしに出会うであろう。」と主は語られます。この力強い呼びかけに私たちも応え、主を呼び求めまていきましょう。

さて、10節以降には、その「あなたの知らない、理解を越えた大いなること」について語られています。
それは、その神に背を向けて陥落し廃墟と化したエルサレムが、何と再び人びとで満ち、喜び祝う声、感謝と「万軍の主をほめたたえよ。主は恵み深く、その慈しみはとこしえに」と主を賛美する高が聞こえるようになるという大いなるビジョンがここに示されています。
かつて神に背き腐敗していた民、打たれ、砕かれ、嘆きと後悔ばかりであった民が、日常の生活を取りし、回復してくださった神に感謝し、主をほめたたえる賛美に満ちた活き活きとした礼拝がささげられるのです。今年の大阪教会のテーマをみなさん覚えておられるでしょうか。「まず、礼拝から」ですね。その「まず、礼拝から」の本質は、主の大いなる解放と救いに感謝を携え、「主をほめたたえよ、主は恵み深く、その慈しみはとこしえに」と主の御名がほめたたえられ、賛美されるところにございます。
「わたしを呼べ」と仰せのとおりに、「主よ」と呼び、叫び、祈り求める者の声に、主はお答えくださるのです。そしてその声が、やがて喜びと感謝、主をほめたたえる賛美の声に変えられるのですね。それこそが、主に信頼して生きる者の希望であります。

先週の礼拝後、肺炎の重度化で緊急入院をされているMさんの状況について担当医師はかなり深刻であるということと、検査や治癒についてもまだ当分の日数はかかるということをお嬢さんから伺いましたので、祈祷会に参加されている方々と共にお祈りしました。又、朝の早天祈り会でも祈りました。さらに先週の礼拝後、Mさんのお連れ合いとお嬢さん、教会員の有志の方々と共に、「わたしを呼べ」と仰せになる主に信頼し、「主よ、おいやしください」と思いを一つにして共に祈りました。すると、その日の夕方、何と吉田さんの主治医から、もう退院しても大丈夫ですよ、というお話しがあったという、ご連絡があったのです。まさに、すべて主によってなされたという以外無いような出来でした。思わず、「ハレルヤ、感謝します」と、主をほめたたえました。
先日も、やはり途方に暮れていたときに、「わたしを呼べ」という、御言葉にすがり「主よ」と祈ったところ、即座にその祈りが答えられる出来事が起りました。信仰は御言葉による体験です。御言葉によって祈り、神の霊の力の証明を確認して生きる。これこそ神が私たちに期待している、生きた信仰の生活です。主は生きておられ、わたしたちが主に信頼し、祈り求めることを喜んでいてくださいます。又、教会の祈りに神さまが即答してくださることを私自身経験してきました。それがたとえ思っていた通りでなくても、後になってみると最善なことであったということもあります。主イエスは「はっきり言っておく。どんな願い事であれ、あなたがたのうち二人が地上で心を一つにして求めるなら、わたしの天の父はそれをかなえてくださる。二人または三人がわたしの名によって集まるところには、わたしもその中にいるのである。」(マタイ17:19)そのように言われています。
コロナ禍で集うことが困難になった2年間、信仰によるつながり、教会性を保っていくために、お一人おひとりの近況とともに、祈祷課題を載せたメールや郵送を続けました。「祈りの輪」という名をつけましたが。コロナ禍も落ち着きを見せた時点で、直接お会いできるなら、と一旦祈りの輪は終りましたが。しかし本日の「わたしを呼べ」との主の呼びかけに再びわたしたちっが心を合わせて応えていく時が来たと思っています。
私たちはもっと、「わたしを呼べ」と仰せになるこの主に期待をしていいのです。私たちがもっともっと主に依り頼み、祈り求めるところに主は答え、わたしたちのまだ知らないような大いなることを表わしてくださるでしょう。そしてそれは「主は我らの救い」と、心の底からほめ歌う、賛美へと変えられていくと信じます。
信仰という希望の道を与えられた者として、互いを祝福し祈りましょう。神が創られた世界を祝福し祈りましょう。神の国の地上における実現を祈り求めてまいりましょう。

祈ります。
主よ、互いに祈りに覚え合うことにより、平安と神の国の喜びを知ることができますように。
主よ、教会の主にある霊的交わりによって、神への期待と信頼を学ぶことができますように。
主よ、今日は特に、世界各地の友を覚えて祈る世界祈祷週間ですが。苦しみと困難の中で祈る友、平和を造り出そうとする友、厳しい状況下で子どもたちに教育を得させ、将来に希望を育もうとする友を覚え、あなたの守りと祝福がありますように。
主よ、全世界があなたの御名を高く掲げ、賛美する日が一日も早く訪れますように。
主イエス・キリストのお名前で祈ります。アーメン。
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