俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春北風(はるきた)

2011-03-16 | 俳句・春・天文


自転車を押して進まず春北風(はるならひ)

日本海を通過した低気圧が太平洋上に達し、西から移動性高気圧が進んでくると、西高東低の冬型の気圧配置に戻ることがある。このときに吹く北寄りの風を「春北風(はるきた)」と呼ぶ。東日本の太平洋側では「春北風(はるならひ)」という。春北風の突風により自転車を押しても進まないでいる人がいた。その上、砂埃で目も開けられないようであった。

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春北風に背を向けて立つ農夫かな



自転車の七転八倒春北風



春北風に飛ばされてゐる鴉かな


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木瓜の花

2011-03-15 | 俳句・春・植物


木瓜の花みちのくのひと想ひゐて

バラ科の落葉低木。中国原産。観賞用に庭木として栽培。花は緋木瓜、白木瓜、更紗木瓜(紅白の混じったもの)など。枝に刺があり、秋に芳香のある大きな実を結ぶ。震災に遭われた東北地方の知人の安否がわからず、心配な日を送っている。春らしい淡紅色の木瓜が咲き出したというのに。

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白木瓜や封書に著(しる)き墨の文字


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馬酔木の花

2011-03-14 | 俳句・春・植物


花馬酔木池へと落つる水の音

ツツジ科の常緑低木。山野の乾燥地に自生するが、庭にも植えられる。有毒植物の一種で、馬がこの葉を食べると痺れて酔ったようになるのでこの名がある。水が池へと流れ落ちているところがあった。そのそばで馬酔木が壺状の白い花を咲かせていた。水音が絶えずしていた。

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池の端にいただく抹茶花馬酔木


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草青む

2011-03-13 | 俳句・春・植物
大地震・大津波により避難生活を余儀なくされ、寒い思いをされておられる方々に、心からお見舞い申し上げます。



草青む地震のありたる林間も

「下萌」や「草萌」よりもやや春も深まり、色が鮮やかな青になってゆく草。草が萌え出て新しい青草となっているところがあった。地震で大きく揺れたはずのこの林の下にも、春は確実にきていた。

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青草に立たせてみたし太子像


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柳の芽

2011-03-12 | 俳句・春・植物


芽柳に風筋見えてゐたりけり

枝垂柳の浅緑色の芽は美しい。池の端や街路樹として風に揺れる様は春らしい。まだ小さな芽の枝垂柳があった。全体的に黄色く見え、風が吹くと細い枝がふわりと揺れるので、風筋が見えるようであった。

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芽柳やベンチの媼遠目して


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