俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

水馬(あめんぼう)

2013-07-06 | 俳句・夏・動物




一匹は己が水輪に水馬


アメンボ科の昆虫の総称。







池や沼、小川などの水面に生息する。







中後肢は長く、先端に毛の束があり、表面張力で滑走する。

前肢は短く、捕食のために用いる。







水あめのようなにおいがするのでこの名がある。







池にあめんぼが活発に動き回っていた。

数匹が固まってじっと動かないものもあれば、一匹だけ離れて、自

分の水輪のなかにいるものもいた。

人間の世界とどこか似ていた。






あめんぼの動けば雨の降りさうな



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さびたの花

2013-07-05 | 俳句・夏・植物



鍬肩に農夫とほりぬ花さびた


ユキノシタ科の落葉低木。

日当たりのよい山地に自生。







夏、枝先に円錐花序に密集した白い両性花とガクアジサイに似た形

の装飾花を開く。







樹皮からとった糊が和紙を作るのに使われたので糊うつぎの名が

ある。







「さびた」は北海道での呼び名。

材は丈夫で、パイプや傘の柄、ステッキなどに使われる。







さびたの花が高々と咲いていた。

その前の道を農夫が鍬を肩に担いで通って行った。

昔のような情景であった。






花さびた標識よりの細き道



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梔子の花

2013-07-04 | 俳句・夏・植物




しあはせものとは口なしの花ことば


アカネ科の常緑低木。

本州中部以南の山地や林に自生。

多くは庭木として栽培される。







古くから染料や薬用として利用されてきた。







六~七月、枝先に芳香のある白い六弁花を開く。

八重咲の品種もある。







花色は後に淡黄色に変化する。

名の由来は、実が熟しても割れないところから「口なし」となったなど

諸説があるという。







真っ白い八重咲きの梔子が雨に濡れて咲いていた。

花言葉が気になったので調べると、園芸名ではガーデニアと呼ば

れ、花言葉は「私は幸せもの」とあった。






梔子の香や村雨の上りゐて



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捩花(ねじばな)

2013-07-03 | 俳句・夏・植物




鉢植の捩花に日の暮れてきし


ラン科の多年草。

原野、芝地などに自生。

鉢植えなどで観賞用にも栽培される。







六~七月頃、長い茎の上部に花穂を出し、桃紅色の小花をらせん

状につける。

花がらせん状に捩れてつくため、この名ついた。

鉢植えの捩花が薄桃色の花をつけていた。折しもその捩花に夕暮

れが迫っていた。






文字摺草句集いくつも賜りて



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ラベンダー

2013-07-02 | 俳句・夏・植物




ラベンダーマスカーニなど耳にして


シソ科の木質常緑多年草。

地中海沿岸原産。







夏、枝先に花穂をつけ、青紫や淡紫色の唇形花を多数つける。







全草に芳香のあるラベンダー油を含み、古くから香料植物として栽

培。

石鹸や化粧品などに用いられる。







ラベンダーが沢山咲いていた。

よい香りのラベンダーを見ながら、マスカーニの歌劇「カヴァレリア

ルスティカーナ」間奏曲を聴くのもまた格別である。






白き椅子白きテーブルラベンダー



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