毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「新一年生の初めての授業」  2012年10月1日(月) No.460

2012-10-01 13:39:41 | 中国事情
9月1日に新学期が始まって以来軍事訓練を受けていた新一年生の授業が、
よりもよって大型連休の前日の9月29日(土)から始まった。
これは、本来ならば休日である土曜日に平日の授業(社会人は仕事)を押し込み、
中秋節&国慶節の休みを一日削るということにほかならない。
(過去には日曜日にまで振替授業を割り当てられたことがあり、
実にムカムカしたものである)

今日、言いたい中心は別のところにある。
一昨日の一年生の授業は、
彼らが日本語学科で経験する全く初めての日本語授業だった。
この間の中日関係の厳しさが彼女ら・彼らの心に影を落としているに違いない。
こういう時こそスエミ姐さん直伝の「明るさ演技」だ。

私は自前の低~い声を高めにスライドして
「こんにちは~ヽ(^0^)ノ
と明るく呼びかけた。

す、するとどうでしょう!
23人の新人達は、私より数倍明るい声でまだ習ってもいない
こんにちは~ヽ(^0^)ノヽ(^0^)ノヽ(^0^)ノ
を返してくるではないか。
この一年生の屈託のなさと、
実力派アシスタント(新3年生の奉さん&劉さん)の存在に助けられ、

①日本語の自分の名前の読み方
②簡単な自己紹介練習と発表
③数字の読み方練習
④数字ビンゴ
⑤じゃんけんゲーム
を、45分×3コマでスムーズに終えることができた。

教室の雰囲気は、終始メチャ素直で積極的で明るい。
大学入学前に日本語を学んでいた子は皆無だったが、
アニメ好きは結構いた。
一人、特別自然な日本語発音ができる子がいて、聞けば
「コナン」「NARUTO」「ワン・ピース」「犬夜叉」・・・、これらは全部知っていた。

途中で気づいたのだが、
一年生以外に知らない学生が二人後ろの席に座っている。
休み時間にその二人は挨拶に来て、
「私たちは芸術学部の4年生です。以前から日本語を習いたかったんですが、
今までは授業科目が多くて無理でした。今は4年生になり、初めて時間に余裕ができました。
これからずっと授業に参加させてもらえませんか。」
と言う(英語で)。
「何のために?就職のため?」
と聞くと
「いいえ、ただ興味があるだけです。アニメが好きだったから。」
と、ここでもまたアニメ様のお陰である。

ここ中国に来て、何百回「ドラえもん」や「ちびまる子」、「一休さん」に感謝したか分からない。海賊王や犬夜叉にもだ。
江沢民がいくら「抗日愛国ドラマ」を未来永劫にわたって流しても、
一方の日本アニメも同様に、中国の子供たちの心に深く根付いているのだ。
感動すら覚えた初日の授業だった。


コメント
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