今日のひとネタ

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国語の時間 「推して知るべし」

2009年03月04日 | 国語の時間
 「推して知るべし」という言葉があります。日常生活ではあまり使わないかもしれませんが、ラジオで聞くことがしばしば。この「推して知るべし」の意味は、大辞泉によると「推し量ればわかるはずだ。容易に推察できる。」であり、簡単にいうと「ちょっと考えりゃわかるでしょうに」となります。

 ただ「推して量るべし」ということを言う人もいて、DJの小川もこさんが割と多用してました。(ただし、ここ何年も彼女の番組を聞いたことがないので最近はわかりませんが) で、昨日はTBSラジオ「Kakiiin」で駒田アナも言ってたんですね。

 しかし、この「推して量るべし」というのはどうにも違和感があっていけません。そもそも「推し量る」という言葉があって、その意味は「推測する。推量する。」です。

 それぞれ分割すると、「推す」=「あることを根拠として、他のことを判断する。推し量る。」、「量る」=「推しはかって見当をつける。」ということになります。

 なので、「推す」と「量る」はこの場合同じ意味の言葉となり、「推して量るべし」というのは「腹切って切腹する」とか「馬から落ちて落馬する」とかという感じに聞こえてしまいます。

 さて、どちらが正しいか多数決を取ろうとYahoo検索で多い方を信じようとしてみたところ、「推して知るべし」が885,000件、「推して量るべし」が4,290件だったので、「推して知るべし」の圧勝です。おまけに大辞泉に「推して知るべし」はありますが「推して量るべし」はありません。

 ということで、アナウンサーがしゃべってたからといって無条件に信じるのはいけないのでしょう。ネットの質問サイトでは「『押して知るべし』ってどういう意味ですか?」という質問がありました。押しちゃだめだと思うんですが。

 いずれにしても、どっちが正しいか詳しい人に教えて欲しいとは思ってます。どなたか知りません?