Fit in fits

たまに富士山を撮影しています。「富士山と乗り物のコラボ」を撮ることが多いです。他のネタはほんの少し。

台風と日本の住宅地

2004-10-23 00:40:49 | 雑記帳
 昨日の記事タイトルに「地」がついただけなんだが実は重要な話。台風とは書いたが、要は大雨のこと。代表的なのが台風だからタイトルに入れたんだけどね。

 日本の郊外で、昔からの街道沿いに集落がある場合が多い。通りに面して家が多いのは当たり前といえば当たり前なのだが、案外その裏には田んぼなどの平地が広がっていたりして、そしてその平地には(古い街道沿いに較べて)比較的新しい分譲地などの住宅地が見られることが多い。
 そして、「何でこの辺は山が後ろに迫る古い街道沿いに沿って家が建っているんだろう?土砂崩れでもあれば大変だろうに。ちょっと街道を外れれば平らで広い土地があるのに。」と思う場所は結構ある。

 それは、その平らで広い土地は、“低くて水が出る”というところなのだ。昔から、「なぜその街道は曲がりくねってまで山すそを通っているのか?なぜその集落は平らな土地に出来なかったのか?」そのほとんどは大雨での出水から避けるためだ。昔は治水技術、土木技術が今ほど発達していなかったから大雨で水が出るところに家を建てなかったのは当然といえば当然である。ところが現代はそういうところに分譲地を作り、家を建てる。後から大雨が降ってビックリということになる。もっともほとんどの場合は浸水することなどないのだが、局地的な豪雨には対応できない新しい分譲地などは多い。土地を買うときは、利便性ももちろんだが、周りの地形を良く確かめないといけない。“なぜそこに今まで家が建たなかったか?”を考えることがヒントになる。
 さらに、田んぼだったりしたところはもともと地盤にたっぷり水分を含んでいるので地震の際は液状化することも考えないといけない。ひどいケースだと昔の池だったり、沼だったりしたところを埋め立てて分譲地にするケース。特に沼は、「低いから水がたまって沼だった」、「粘土質で液状化しやすく地震の時に余計に揺れる」ので、水害にも地震にも弱い。
 購入希望候補地が決まったら、できれば、昔のゼンリンの地図で、「そこがどういう場所だったのか?」が確認できればいい。地盤改良工事で多少改善できても、地形の低さだけは改良できないぞ!かさ上げでそこだけで高くできても大雨の時に孤立するだけ!
コメント
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