もう発表からあちこちで語られているでしょう・・寝台特急“さくら”と“あさかぜ”の廃止についてですが、いよいよ今日最終列車です。これを書いている現在も走っています。
寝台特急は大好きです。まあ、生まれたのも線路脇の産婦人科、育ったのも現在も部屋の窓から東海道線の線路が見えるところに住んでますから当然物心ついた時から電車などは好きなのです。そのなかでもブルートレインは“スター”でした。毎日見ているわりになかなか乗れない・・・のがまた憧れを強めたのかもしれません。
ただ、やはり時代の波というかスピード化の波に取り残された感じは否めませんね。特に今回廃止になる“さくら”などは東京駅を18:03に出て、到着が13:05(!) 長崎へ観光へ行くにしても半日終わっちゃっているわけです。同じ東京駅をだいたい18:00発なら飛行機なら22:00ごろには長崎駅に着きます。正規運賃こそ飛行機のほうが高いですが差は約5千円。安い航空券を探せば飛行機運賃+ホテル代ぐらいになります。これで同じ費用で半日分時間を稼げます。この差は大きい。上り列車も東京着がちょうどいい時間だとラッシュにかかってしまい通勤列車の妨げになり、そうでなくとも九州内の出発が早すぎて夜行といえども仕事が終わってからでは間に合わないのでは飛行機に役割を取って代わられるのも仕方がないでしょう。
のんびりと列車の旅もいいですが、解放寝台だと周りから逃れるのはカーテンのみ。最近は盗難被害も多くなったとも聞きますし(客は減っているのに)、朝ものんびり寝ていられません。6:30ごろ起こされて寝台をたたまれます。これじゃぁちょっと面倒ですね。せめて“サンライズ瀬戸・出雲”ぐらいの個室中心の設備でいてくれたらもうちょっと乗車率も良かったのかもしれません。実際サンライズはまあまあの乗車率と聞きます。東京←→九州のブルートレインは1つも豪華路線を行かなかったのも減少一途の原因だったでしょう。実際、“北斗星”“カシオペア”“トワイライトエクスプレス”などは豪華ディナーなど高級感を演出してお客を集めて好評です。
これで、東京←→九州ブルトレは併結になってしまった“富士・はやぶさ”だけになりました。せめてもうちょっと個室を増やして生き残りを図って欲しいですね。実はまだ空港がない静岡ではこれまでの各寝台特急が「仕事を終えた後出発し朝から動く手段」の選択肢として有効なものだっただけに選択肢が狭まったのが残念です。“富士”もあのヘッドマークはもうなくなるんだなぁ・・。
“追記”
私はブルトレはEF65牽引のほうが好きでしたね。EF66より編成全体にマッチしてた気がするんですがこの辺は好きずきでしょうか。元ブルトレ担当のEF65機関車が貨物列車を引いてますがあれも郷愁を誘いますねぇ・・。