今シーズン初めて、東京東部が雪化粧した。
いつのまにか正月の匂いがしなくなってきたが、
公園の木には、いくつか凧が絡まったままだ。
正月といえば思い出すもの――
なんとなく部屋の隅の百人一首を紐解く。
小学校の頃、百人一首を一首覚えた人から、
給食を食べてよい、という時期があった。
『平●教育委●会』さながらだ(笑)
百人一首の中で、特に印象的なのを3首紹介。
(むろん、覚えた当所は意味などわかってませんでしたが
あとになって感動したもの)
55.滝の音は たえて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ
→滝の水音は聞こえなくなってしまったが、その名声だけは今も伝わっている。
"永遠"の存在を肯定か。
38.忘らるる 見をば思わず ちかひてし 人のいのちの 惜しくもあるかな
→(あなたに)忘れられる私はどうなっても構わない。それよりも
神に誓った愛を破ったあなたが、神罰で命を失うことがこわい。
これぞ純情?
84.ながらへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき
→長生きしたら、辛い今のことも懐かしく思い出すだろうか。
辛かった昔のことが、今は恋しいのと同じように。
思い出は、すべてきれいに見える。
ほかにも、今読むと感動する句がいくつもある。
平安時代と平成時代の文化には
似ているところがあると聞いたことがある。
意外に現代人の考えに通じるところもあるのかもしれない。