2023年の個人的ベスト、と以前紹介した
松岡圭祐先生の『JK』と『JKⅡ』。
https://blog.goo.ne.jp/cameleotino/e/4037f50883adc5f7b1070ca700e7c8aa
『JKⅢ』が出たので、引き続き読んでみた。
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全体に漂うのは悲壮美である。
この物語に救いはない。
だが、『JKⅢ』まで読んだ読者であれば、
ヒロイン・有坂紗奈の大ファンになっているはずだ。
なんとか、これ以上ないほどの絶望的状況から、
紗奈を救う手立てはないものか……本気で考えてしまうだろう。
文学部などの授業で、議論・考察してみても面白いかもしれぬ。
あるいはどの段階で方向転換すれば、
紗奈は地獄に落ちないで済んだのか…………。
何より、松岡先生のキャラの立て方には舌を巻くばかりである。
有坂紗奈のキャラを分析すると、
『スレイヤーズ』のリナ=インバースに似ていると言えそうだが、
読んでいてイメージしたのはまったく全く異なる人物像だった。
壮大なテーマも含み、それがちりばめられているので、
特に若い人には是非読んでみて欲しい。
JK → JKⅡ → JKⅢ
と、ぜひ順番とおりに読むのがお勧めだ。
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