生き物好き気象予報士&理科教員、公認心理師・金子大輔(金兵衛)のブログ~通り雨の旅路~

拙著10冊目出版、ぜひ読んでね!おかげ様で19年続いている老舗ブログです。

またしても初冬に……

2008-12-11 | 音楽・文学・美術・芸能
なぜだかわからないが、
電車を乗り過ごすほど、おもしろい本には
初冬に出会うことが多い雪

そしてそれは、まったく考えずに
「これでいっか」みたいな買い方をした本だ。
今回も、『メフィスト作家だしるんるん
という単純な理由で購入した小説であった。

ミステリーなどに嵌ったとき、
自分でも驚くほどのスピードで読んでた、
という経験がある方も多いのでは。。。時計
普段文字を読むときの、30倍速になると言っても、
強ちオーバーではあるまい?

さて、今回凄いっ!と思った小説とは、

危険・警告Jの神話……乾 くるみ / 文藝春秋

りんご↓お勧めBOOKLogにも加えておきました♪
http://booklog.jp/users/tooriame

である。


現実を忘れて読みふけってしまう小説には、
いくつかの共通点がある気がする。
一番は、「近さ」を感じること。

たとえば今回は、
「7月25日」という自分の誕生日が、
事件のキーワードとして登場し、舞台も東京であった。

そして、魅力的な人物が冒頭に出てくること。

――神々しいまでの美しさを持ち、性格も満点。
超秀才で、聖母のような慈しみに溢れる女性ぴかぴか(新しい)――――
この『朝倉麻里亜』という登場人物が登場したとき、
ある人を懐かしく思い出してしまった(笑)
いるんですよね……
生まれながらに、まばゆい虹色のオーラを噴出してる人って。

Jの神話は、ちょっとグロくてエロくて、
ヘンタイ度がかなり高めなので(笑)、
すべての人にお勧めということはできないが、
貴志 祐介さんや小林 泰三さんあたりが好きなら、
間違いなく楽しむことができる
であろう。


※メフィスト作家
『メフィスト賞』からデビューした作家。
エンターテインメント系のコンクールでは、
『江戸川乱歩賞』がセンター試験に例えられるのに対し、
『メフィスト賞』は、一芸入試に例えられる。
斬新で、読者を驚かす作風が多い爆弾

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ミステリー (ソーヤー)
2008-12-12 15:56:07
ミステリーは全然読まないなぁ~。
『模倣犯』も借りて読んで、すぐ挫折した(笑)

俺が好きな小説には、
奔放な女性が出てくることが多いなぁ。
それこそミステリアスな女性キャラ。

俺はストーリーよりも、
キャラクターの中にミステリーを求めるのかも。
返信する
Unknown (金兵衛)
2008-12-12 22:02:08
あらら、ミステリーを読まないとは意外。。。
『模倣犯』は、
前半、たしかにちょっと読みにくいと思うよ。

>俺が好きな小説には、
>奔放な女性が出てくることが多いなぁ

自分の好きな小説もそう!
今回紹介した「Jの神話」もそうだし。
(その人物は、最終的に悪魔に変貌するけれど)

それから、貴志 祐介が描く女性は、
おおむね好感を持つよ。

>キャラクターの中にミステリーを求めるのかも。

純文学派、あるいはサイコミステリー派かな。
返信する
純文学 (ソーヤー)
2008-12-12 23:19:57
純文学はけっこう好きだねぇ。
水村美苗の『本格小説』、あれは素晴らしかった!

ミステリーってさ、“殺し”が多いじゃん。
人が死ぬ小説は嫌いじゃないんだけど、
人が殺される小説ってあんまり好きじゃないんだよねぇ。

辻仁成とか江国香織とかの、
言葉がグサッと来るエグイ小説は好きだよ。
彼らの精神描写はも素晴らしいと思うね。

そういえばマックがさ、
『すべてがFになる』を読めって言ってたよ。
読んだ?
返信する
Unknown (金兵衛)
2008-12-13 11:28:29
自分と考えが似てる作家には猛烈に感動……
でも、考えが違う作家の作品を読んでも
「意味がわからない」「つまらない」
としか思えない。。。それが純文学の特徴だよね。

エンタメなら、「そういう考え方もあるんだな」
と、それなりに楽しむことができるけれど。

>人が殺される小説ってあんまり好きじゃないんだよ>ねぇ。

ミステリーが苦手な人って、そういう人多いよね。

ただ、「狂気の中にある美しさ」。。。
上手くいえないけれど、それを表現できるのも
ミステリーの醍醐味かもしれない。

>『すべてがFになる』を読めって言ってたよ。
>読んだ?

あっ、それまだ読んでない。
実は本屋を通るたびに気になってはいたけれど。
アルファベットつながりで、
Jの次にFを読んでみようかな(笑)
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