生き物好き気象予報士&理科教員、公認心理師・金子大輔(金兵衛)のブログ~通り雨の旅路~

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熱中症でも飲み物を認めない教員

2024-09-14 | 教育
とある駅で、小学生が熱中症で倒れた。
近くにいた人が、慌ててポカリスエットを飲ませようとした。

すると、その小学校の教員が血相変えて飛んできて
思いがけないことをほざいた、もとい、宣ったという。

「登校中の飲食は禁止なんです!」


これは先日、ネットで話題になったニュースである。

教員の愚かさが浮彫りになるようリライトしたので、
登場人物である教員の酷さは誰でもわかったと思うが、
この手の愚行を犯す人は、案外少なくない気がする。

端的に何がまずいのかというと、
『非常事態を非常事態と気づけない』ことだ。

非常事態なのに平常の対応をしてしまう……
正常性バイアスに縛られがちな我々は、
往々にして非常時に、暢気に通常の対応をしでかす。

たとえば、親が危篤と聞いて、
区切りのいいところまで仕事をパッと片づけるという例。

親が危篤=超非常事態、のはずだ。
すべきことは、すべてのスケジュールをぶっとばして、
走れメロスのごとく、親の元へ駆けつけること
だ。

※命にかかわる職種に限り、最低限の引継ぎはもちろんして……。

非常事態において、
「一度決めたルールは絶対、例外は認めない」
というのは下の下、愚の骨頂の判断である。

何が起きてもおかしくない昨今だからこそ、
ニュースの教員のような行動に走らないよう
非常事態への嗅覚は鍛えておきたいと思う。

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3 コメント

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Unknown (考える院生)
2024-09-15 15:03:15
これは組織の問題と地域社会の問題が原因と思います。

組織の問題ですが、長年その方法でやってきた人が上層部に固まっていることが原因です。もはや理屈抜きでその習慣自体を「信仰」しているため、変えることができなくなっています。
メンバーシップ型の特性上組織の現状に批判的な人は採用の段階で弾くように、うまく潜り込めても昇進させず自分から辞めるよう仕向けるようになっています。
その場で組織に染まっていない新人がやろうものなら上層部の指導が入ります。
今回の学校のルールについては、実際教員もバカバカしいと思っていながらも立場上そう思う生徒に共感してはいけないことになっています。

地域社会の問題ですが、Googleマップで適当な学校のクチコミを見ればわかるように、どこも生徒のマナーが悪いとのクレームがかなり多いです。わざわざ電凸してくる方もいるようです。今回の飲み物の件もこれが原因ではないでしょうか。学校はそれに仕方なく対応せざるを得ないのではないでしょうか。

結局どちらも高年齢層が主な原因になってしまいますがはたしてどうしたらいいのやら...
返信する
Unknown (考える院生)
2024-09-15 15:09:07
これを解決するには、学校の指導方針を大きく変える必要があるかと思います。つまり
・学校は学習指導と道徳の授業のみ行う。生徒はこれを受け自己責任で能力を身につけること。参加は自由だが妨害行為などをした場合は退場させる。
・生徒が課業時間外や校外で起こしたことについては学校は関知しない。
・課業時間外や校外の活動について、学校は支援などは一切しない。
返信する
Unknown (管理人・金子大輔)
2024-09-17 14:12:42
>考える院生 さんへ
かなり難しい教育問題ですね。
本当の意味でのいい先生、金八先生みたいな人が
なかなか教育業界に入れず、入っても追い出されがち……。

学校のジョブとそうでないものを明確にすることは
重要な課題だと思います。
もしくは、大幅な増員をして
授業担当、生活指導担当、事務担当、部活担当、クラス運営担当
と分けることでしょうね。
人が足りなければAIを使うのもアリかもしれません。
人を採用する場合には、それぞれの担当が
別の組織・所属から派遣されるようなシステムにすると
妙な癒着がなくなり、透明化にも貢献すると思います。
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