沖縄に台風6号が直撃している。那覇でもすでに、瞬間最大風速は30mを超えた(追記:午後8時過ぎには瞬間最大風速46mという)。明日(2日・水)の午前中にかけて風雨はさらに強まるようだ。辺野古の工事も完全に停止し、連日の炎天下の行動で疲れきっている仲間たちも束の間の休息でほっとしているだろう。
この間、このブログでは、防衛局が辺野古側の埋立地に土砂を仮置きする工事(以下、「2件の造成工事」)を発注したことの違法性を指摘してきた。防衛大臣は、「大浦湾の埋立に備えた土砂の仮置き」と弁明したが、それは設計変更申請の内容であり、知事が設計変更申請を不承認としている現状では施工できない。
私たちの指摘により、沖縄県もやっとこの問題に取組み始めた。県は、6月28日、防衛局に対して、「2件の造成工事には重大な疑義がある」として17問の質問書を出し、「入札手続きを停止すること」を求めた。
防衛局は7月12日、県に回答したが、具体的な点については回答を拒否するなど、全くひどいものであった。
私たちは、7月18日、沖縄県知事公室長、土木建築部長らと面談した。そこで土建部長らは、「疑念は払拭されていない。防衛局の回答は十分なものではなかったので、再質問したい」と述べた。私たちは、「これ以上、質問を繰り返しても防衛局は誠実な対応をしない」、「まもなく2件の造成工事の契約が締結されてしまう。県は早急に毅然とした行政指導をするべきだ」と求めたが、県は、「再質問の回答を確認した上で、その後の対応を考えていきたい」という方針を改めなかった。
県の再質問が、昨日(7月31日)にやっと出された。「疑義が払拭されるまでの間、2件の造成工事に係る手続きの中断」を求めた上で、15点について質問をしている(回答期限は8月17日)。しかし防衛局はすでに7月20日に2件の造成工事の開札を終えており、まもなく契約を締結してしまうだろう。
県は31日の再質問で、当初の埋立承認申請書や、添付の環境保全図書等で、辺野古側の埋立完了地に大浦湾の埋立のための土砂を仮置きするとはされていないことを詳しく説明し、防衛局の矛盾を鋭く指摘している。しかし現在の防衛局の姿勢では、ごまかしの回答しか戻ってこないだろう。
県は、その時にどうするのか? 違法工事のための土砂搬送を止めるために、本部塩川港のベルトコンベア設置許可申請を不許可にする等、毅然とした対応を講じることができるのか? 県の姿勢が問われている。