
コチャルメルソウ
間もなく平らな小川沿いの道は行き止まり、行き先を考えなければならなくなった。細い正面に続く道は、この公園の三方を取り囲む尾根筋に上がる道、右への道は熊押しの滝を経てブナの平園地や、やはり尾根筋に続く道。
右への滝に続く道を選んだ。少しは花にも出会えるかもしれないし、尾根まで一気に登る力はなさそうに思えた。とはいえ、道は沢沿いを登っていて・・・・。息が苦しい・・・・

道の脇の水の滲みだした辺りをよくみると、ここにもサンインシロカネソウが沢山咲いていた。


エンレイソウ


ボタンネコノメソウ


登りが急になってきた。やはり息苦しい。朝から何も食べていないし・・・・、熊押しの滝が見渡せるベンチに座り込み休憩。

おにぎりを一つ食べてから、考えていた。進むか、戻るか・・・
やっぱり、もう少し進んでみよう・・・・、ゆっくり歩けばどうということはないだろう。


キクザキイチゲ

滝の前を横切り進むと、道は川と別れて急な斜面を登ってゆく。その登り始めの辺りが残雪で覆われていた。ここが雪の吹き溜まりになっていたのだろうか・・・。斜面の雪が落ちてきて溜まったのか。

今日は考えてみれば、山登り用の靴に換えてきていなかったな・・・里山用。軽アイゼンも持って来ていない。なぜか、スパッツだけがザックに入っていた。雪のところを避けて斜面を登り、上のブナの大木の下にへたり込んだ。

ここで昼飯にしよう。カップラーメンにお湯を入れて待つ。ブナはまだ芽吹いておらず斜面は明るい。日差しが暑いくらいだ。

残雪のかなり残る斜面。

タムシバ
ビールも持ってきたが止めておこう・・・・、アルコールが体から抜けるほど歩ける自信がないから。
休んだ後、斜面を登りブナの平園地へ、さらに奥ブナの平に。あれだけ沢山の車が停まっていたというのに、山で出会ったのは二人だけ。他の人たちは何処に行っているのだろうか・・・。

雪の残る道を滑らないように降りてゆく。
下る道は急だが、あっという間に園地に降りてこれた。

キンキエンゴサクの芽生え
この公園にはキンキエンゴサクが沢山咲く。良い時期に来ると一面がキンキエンゴサクの水色に覆われているのだが、それはもう少し、先のことだ。あと、2週間くらいかな。
また水芭蕉の咲く園地に戻ってきた。



カラマツの園地にあるベンチに寝転がった。
疲れた。汗びっしょりだ。

しばらくうとうとしてから・・・・

公園を出た。遊びながら、仕事の疲れも風邪も治そうとおもったけれど、なかなかそう上手くはいかないようだ。
公園から車で下り、桜のきれいに咲いた川の辺りで停めた。

三日月が見えていた。
つづく。