気がつくともう少しで11月だ。山ではもうとっくになめこが出ているだろう。かなり前に山でなめこを採ったという話を聞いていたし・・・・。
2週間位まえだったか、雨の後、急に気温が下がったことがあって、なめこが出始めただろうなというタイミングがあった。そうだ、飯田に遠征に行った頃のことだ。
父が入院して手術を受けた時に随分、世話になった先生へのお礼に好物の日本酒を送りたいと思っていたのだが、何か、気の利いた肴も一緒に送りたいと思った。それで、思い出したのが天然のなめこだった。このところ、雨が余り降っていないのでタイミングとしてはイマイチかも・・・とも思ったが、思い切って出掛けた。朝7時に自宅を出た。
朝は気温が下がったのだろう、霧が立ち込めていて銀杏並木も黄葉を始めていた。コンビニで熱いコーヒーと朝飯を買い、高速を走りながら朝食をとる。そして高速を降りて北上。揖保川沿いを走っていると、暗い谷に朝日が射し込んで何とも言えない景色が広がった。
今日は良い天気になりそうだ。そして、またそれから1時間後・・・・、峠を越えた辺り。
さらに1時間走って目的地に到着。
ここから山に入って行く。
陽のあたる場所には秋の花がまだ、咲いている。
シコクママコナ
ヤクシソウ
ブナ林の黄葉にはもう少し時間がかかりそう・・・・
足許に気をつけながら、ゆっくりと登って行く。
ヤクシソウが沢山咲いていたが、背景の黄葉のせいでさっぱり目立たないなぁ・・・
キバナアキギリ
気持ちの良い季節だ。相変わらず、誰もいない山。会うとしたら熊さんくらいか・・・・
カエデだけは紅葉を始めていて、緑と黄色、紅色の対比が綺麗だ。
そろそろ、傾斜が急になり、谷の奥へと分け入る。難所のドロ壁の登り口の倒木に・・・・
僅かながらなめこが出ていた。蕾だけれどしっかりして肉厚のなめこだ。
なめこの姿を見て少しほっとした。痛む肩を労わりながら何とかドロ壁を登ると比較的楽に歩ける場所に出る。
この辺りがなめこが良く出る場所。
歩き廻ってなめこを探す。なかなか見つからず、焦ってくるが・・・・
ようやく、なめこの出ている立ち枯れのミズナラを見つけた。でも・・・・、ちょっと早いな、まだ。若いものを残して採る。
そして、もう1本。
少ないけれど・・・・・
その後、周囲を歩き回って状況を把握するが・・・・
古い・・・・
届かない・・・・
山ほど出ているが、古い・・・・
諦めた。これ以上探しても大した収穫はないだろう。出直すしかない。収穫は両手ですくえる程度だが、酒の肴にして貰うには何とか間に合うだろう。
後は景色やら、植物やらを見ながらのんびりと下った。まだ11時過ぎ、歩き始めてから1時間ほどしか経っていない。
ドロ壁にはタジマタムラソウの葉が見えていた。
木の根の上に積もった落ち葉からミヤマカタバミが生えている。
ニカワチャワンタケ
白いホウキタケ 多分、食べられる・・・・、食べないけど。
この山のなめこは第一陣が終わり、第二陣が次の雨で始まろうとしているところ。紅葉もこれからだし、一雨あれば来週にでも出直すことにしよう。