半谷範一の「オレは大したことない奴」日記

B級自動車ライターのカオスな日常

“ニョロニョロ” の島はいずこ? お気に入りの本 その13

2010-06-22 19:32:58 | 
昨日は夏至でしたね。私にとって夏至といえば、ムーミンに登場するキャラクター、 “ニョロニョロ” が年に一度、ニョロニョロの島に集まる日です (笑) 。


私が始めて読んだ長編の小説はコレ。トーベ・ヤンソン著、山室静訳の 『たのしいムーミン一家』 でした。小学校1年生のときに友人から借りて、毎日寝る前に一章づつ読んでいました。私に読書の楽しさを教えてくれた本だといっても良いでしょう。



日本でムーミンというと、1969年からフジテレビ系で放映されたアニメーションのイメージが非常に強いので戸惑ってしまいます。原作は決して心温まるファンタジーなどではなく、もっとダークかつシュールで、必ずしも子供向きとはいえないような内容を多々含んでいるからです。キャラクターの設定や性格も原作とTVアニメとはかなり異なっていますしね。例えば日本ではファンの多いスナフキンは、原作で決して孤独を愛する旅人なんかじゃありません。結構わがままで悪さもしますし、第一あのミイの弟なんですよ。

当時小学校の低学年だった私は、TVでムーミンが放映されると聞いて大喜びしていました。しかし、その内容があまりに原作とかけ離れたいたため、ひどい落胆を味わった記憶があります。私ですらそうだったのですから、原作者のヤンソン女史が激怒したというのも当然でしょう。


ムーミンのシリーズはこのように全部で9冊あります。最後に書かれた 『ムーミン谷の11月』 にはムーミン一家は出てきませんし、かなり暗い話です。ムーミン谷を去ったのか?旅に出ているだけなのか?誰にも分かりません。




もし本来のムーミンの雰囲気を映像で味わいたいというのであれば、1979年にポーランド/オーストリアの合作で製作されたこのパペット・アニメーションがお薦めです。原作と異なっている部分も多々ありますが、ヤンソン女史が自ら企画に参加し、監修したというだけあって、あの不思議な雰囲気をよく再現していると思います。このDVDは7枚組みで全78話という構成になっています。



今年のカンヌ映画祭で、新しく 『ムーミン谷の彗星』 の3D映画が公開されると発表されました。しかし、トレーラーを見る限りでは、どうやらこのパペット・アニメーションをベースに3D化した作品のようですね。さすがの私でもそれじゃ見に行かないだろうなぁ。


話は最初に戻りますが、ニョロニョロが年に一度ニョロニョロの島に集まるのは、落雷から電気を得るためです。ニョロニョロには口がなくて何も食べないので、そうやって充電しないと生きては行けないのです。また増えるときは種 (胞子?) で増えるという設定になっています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする