半谷範一の「オレは大したことない奴」日記

B級自動車ライターのカオスな日常

誰も知らない?Squaleのこと。スクワーレ・マスターX パロンバリ コムスビンを買いました。

2024-02-24 18:00:00 | 腕時計
日本じゃあまり・・・というより全然メジャーじゃないけれど、私はDOXA(ドクサ)やSquale(スクワーレ)などのダイバーズウオッチ専門メーカーの腕時計が大好きです。でもアレルギーでチタン以外の金属は不可なんで、事実上の選択肢はずっとDOXAのSub 8000Ti(500本限定)、Mission31 Sub(331本限定)、SUB 600T Pscific(200本限定)のたった3つ・・・しかもどれも高額なプレミア付き・・・のみしかありませんでした。昨年、この腕時計が発売されるまでは。




中身はこれ、SqualeのMaster x Palombari Comsubin(マスターX パロンバリ コムスビン)。このモデルはイタリア海軍の水中作戦専門部門であるComsubinのダイバーのために開発されたミリタリーウオッチ。つまり本物のMARINA MILITARE(マリーナ ミリターレ=イタリア海軍)正式採用モデルです。単なるコラボ時計に過ぎないのに、あたかも正式採用されたかのような誤解を招くプロモーションをしている某社の製品とは全然意味合いが異なります。




生産は限定500本で80本がComsubinに納入、残りの420本が市販されました(当然ながら日本への正規輸入はなし)。まぁ現実には作戦行動中はダイブコンピュータを使用しますし、それ以外でも私物のGショックやシチズン(以前、NY0040がベースの専用モデルが正式採用されていたため、シチズンの人気が高い)、ガーミンなどのスマートウォッチを使う隊員が多いそうなので、現実には入隊の記念品的な意味合いが大きいのかもしれませんけどね(笑)。




ケースはグレード5のチタン、ガラスはサファイアクリスタルで1200m防水、夜光はスーパールミノバという仕様。ムーブメントはセリタの汎用であるSW200系です。個人的には永久修理保証を謳う5社(パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ・ピゲ、ジャガー・ルクルト、IWC)以外の場合、むしろ汎用のムーブの方が後々の心配がなくて良いと思っています。以前に色々あったので、小メーカーの自社製ムーブ搭載機にはもう二度と手を出しません。




実際に支給された個体には○○○/500の限定番号に加え、ケースバック中央下部にID番号が打刻されますが、それ以外は市販モデルと同一です。実はチタンケースのSqualeは他に2種あるものの、オールチタンはこのモデルが初です。以前、Squaleがイタリア国家警察のダイバー向けにチタンケースの大変魅力的なモデルを113本のみ限定生産したことを知り購入を考えたことがあるのですが・・・色々調べたらケースバックがステンレスだということが判明したので泣く泣く諦めました。




ストラップはダイビング時に使用するラバーの他、陸上で使用する時のためにComsubinのユニフォームと同じ素材で作られた迷彩柄のストラップが付属しています。このストラップはComsubinからのリクエストで追加されたそうです。




バックルはどちらのストラップもちゃんとチタンになっていました。Squaleのチタン製バックルは、国家警察のダイバーズウォッチとこのモデルのみにしか採用されていません。



率直な話、80年代からSqualeがComsubinに正式採用され続けている理由は、(2020年に本社をミラノからスイスに移転したとはいえ)元々イタリア国内のメーカーだったことや、調達価格が高価過ぎないこと、小メーカーで小回りが利くこと、現実には私物の使用が多く官給品の重要度がさほど高くないこと等々、純粋に機能的な問題ではない要因が多く絡んでいるのでしょう。でもこういう魅力的な機械式腕時計が今でも手に入るということは、大変ありがたいことだと思っています。


■2024年03月23日追記
スクワーレの最上級機種である "マスター" シリーズに、オールチタンのマスター・チタニウム 120ATMが追加されました。マスターX パロンバリ コムスビンの量産バージョンともいえるスペックですが、ブレスがかなり凝ったメカニズムのチタン製(ラバーストラップも付属)となっています。今回は限定モデルではないので、日本にも正規輸入されるかもしれませんね。マスターX パロンバリ コムスビンはもったいなくて未使用のままなので(笑)、普段使い用に1本買おうかな?。

■2024年11月15日追記
日本におけるスクワーレの正規代理店、エイチエムエスウォッチストアより、11月18日よりマスター・チタニウムの発売が開始されるという発表がありました。価格は税込みで¥462,000とのこと。内容を考えれば、割安感のある価格設定だと思います。でも、プレスリリースにはマスターX パロンバリ コムスビンの存在には一切言及されておらず、"ブランドで初となるグレード5のチタンを全面に採用・・・" と記載されていました(笑)。

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