投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2013年12月 3日(火)22時06分38秒
>筆綾丸さん
今日はあまり余裕がなくて、外出先の近くの図書館で黒田基樹氏の『百姓から見た戦国大名』をざっと読む程度のことしかできませんでした。
私は筆綾丸さんと異なり、「地域国家論」はひとつの考え方としては全然おかしくないと思っています。
ただ、論者によるその理由づけはすっきりしないですね。
「地域国家論」を理由づけるとしたら、国家のような基礎概念について特殊なことを言っても仕方ないと割り切って、単純に国際法の通説である三要素説に乗ってしまえばよいような感じもします。
一般に戦国大名と呼ばれているほどの存在であれば「明確な領域」と「永続的住民」の要件は全く問題なく、更に近時の戦国大名研究の進展は、戦国大名の統治機構が、かつて想像されていたよりも遥かに精緻なものであることを明らかにしている訳で、三番目の「政府の実効的支配」の要件も充分満たしていると言えるんじゃないですかね。
法制史の研究者あたりは国際法も当然熟知しているでしょうから、「地域国家論」に好意的な法制史の研究者がいればすっきりした説明をしてくれているように思います。
※筆綾丸さんの下記投稿へのレスです。
虚しからずや「学問ごっこ」の君 2013/12/03(火) 15:10:53
小太郎さん
http://avalon.law.yale.edu/20th_century/intam03.asp
イェール大学ロースクールのサイトでモンテヴィデオ条約(1933年)を見ると、第1条に、
------------------
The state as a person of international law should possess the following qualifications: a ) a permanent population; b ) a defined territory; c ) government; and d) capacity to enter into relations with the other states.
------------------
と国際法上の国家の定義があり、合衆国以下多数の国々が締結した条約だけあって、当然のことながら、非常に明晰なものですね。person は、法律用語になると、こういう使い方があるのか、と恥ずかしながら初めて知りました。
以前、「地域国家論」は長生きできまい、と書きましたが、長生きもなにも、一部の連中が勝手に嬉しがっているだけの言葉遊びにすぎず、丸島氏が参加するサークルにおける「学問ごっこ」のようですね。「国家」もよくわからないで「外交」も何もあるわけないので、黴臭い古文書ばかり読んでないで、いまからでも遅くないから、他分野の勉強もしたほうがいいよ、と老婆心で忠告したいところですが、聞く耳など持たんでしょうね。
「その人がまだ書いていない構想」を想像して何か言うと、こういう仁に限って、そんなこと考えてない、とかなんとか言うのだろうな、きっと。
小太郎さん
http://avalon.law.yale.edu/20th_century/intam03.asp
イェール大学ロースクールのサイトでモンテヴィデオ条約(1933年)を見ると、第1条に、
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The state as a person of international law should possess the following qualifications: a ) a permanent population; b ) a defined territory; c ) government; and d) capacity to enter into relations with the other states.
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と国際法上の国家の定義があり、合衆国以下多数の国々が締結した条約だけあって、当然のことながら、非常に明晰なものですね。person は、法律用語になると、こういう使い方があるのか、と恥ずかしながら初めて知りました。
以前、「地域国家論」は長生きできまい、と書きましたが、長生きもなにも、一部の連中が勝手に嬉しがっているだけの言葉遊びにすぎず、丸島氏が参加するサークルにおける「学問ごっこ」のようですね。「国家」もよくわからないで「外交」も何もあるわけないので、黴臭い古文書ばかり読んでないで、いまからでも遅くないから、他分野の勉強もしたほうがいいよ、と老婆心で忠告したいところですが、聞く耳など持たんでしょうね。
「その人がまだ書いていない構想」を想像して何か言うと、こういう仁に限って、そんなこと考えてない、とかなんとか言うのだろうな、きっと。